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新規開拓営業のコツ その1~事前準備~【産業 学】

2011/10/24
産業 学 

顧客の新規開拓は、営業マンに課せられた最大かつ最重要の使命と言えます。新たな顧客開拓なくして、企業の存続はあり得ません。本稿では、6回にわたり新規開拓営業のノウハウをお届けして参ります。

 

その1.事前準備

その2.アポイントの取り方

その3.初回精査

その4.2回目以降の訪問

その5.クロージング

その6.アフターフォロー

 

 

初回は『事前準備』です。段取り八分という言葉があるくらい、事前準備は非常に重要です。実は、案件の発生率はこの事前準備の精度に大きく左右されます。では、一体何をすれば良いのでしょうか?順を追ってご説明いたします。

 

1.自社商品・サービスの長所・短所を正しく理解する

え?今更?と思われた方が多いかもしれません。しかし、とても重要な作業です。業績不振に悩む多くの方が、自社の商品やサービスを正しく理解されていないケースがあります。“商品を正しく理解する”と言うと、とかくその商品の機能や特性に目が行きがちです。実はそこに落とし穴があります。ここで本当に注視しなければならないのは、自社の商品・サービスが今現在どのような顧客に利用されているのか、それはどのような要素が評価されてご利用いただいているのか、という点です。商品の機能をもとに考える、これは自分本位な考え方です。対して、現在の顧客の利用状況から考える、これは顧客ニーズに基づいた発想法です。一般に、新規開拓営業は、既存顧客のフォローに比べ、5倍の労力を要すると言われています。既存の顧客に支持されている理由を紐解くことで、新規ターゲットの明確化が可能となり、新規開拓に要するコストを軽減することができます。

 

2.ターゲットリストの作成

自社商品・サービスの分析により、ターゲットの選定ができたら、ターゲットリストの作成です。リストの基となる情報は様々です。調査会社から仕入れる方法もあれば、インターネットから抽出する方法もあります。各々取得できるデータの精度が異なりますので、状況に応じて選択してください。ここで大切なのは、営業対象先がどれくらいあるかを知ることです。最初からリストの精度にこだわってしまうと、営業活動が先に進みません。リストの精度は営業活動を通じて上げていけば良いので、まずは凡その活動量全体を把握することが肝要です。

 

3.行動計画の策定と行動目標の設定

リストの作成が済んだら、その件数から大まかな行動計画を策定します。電話掛けに要する日数が何日、そのうちアポイントが何件取れて、訪問に要する日数が何日、といった具合です。ここで重要なのは、あまり精緻な計画を立てようとしないことです。最初から高い目標を立てたり、緻密な時間割を組んだりしてしまうと、直ぐに破綻します。とりあえず数件実施してみて、様子が掴めてから数値を落としていく、という手法の方が遠回りに見えて返って現実的です。凡その目安が見えたら、アポイントを○件、訪問を○件、見積提出を○件というふうに行動目標を設定していきます。見積提出目標件数と過去の成約率から概算の予算達成率が算出されますので、数字が足りないようでしたら、リストの件数を増やす、アポイント獲得率の向上を図る、提案件数を増やす等の策を施し、最終的な予算達成を目指します。

 

 

かなりザックリ書きましたが、新規開拓における事前準備の重要な要素は網羅しています。要約すると、①間違った先に行かない、②あまり考え過ぎずに動く、③繰り返し続ける、の3つがポイントになります。取扱商品やサービス、業種・業態によって営業手法の細部は異なりますが、活動の骨子は概ね共通しています。ご活用いただけたら幸いです。

 

次回は、アポイントの取り方についてご説明いたします。

 

 

その1.事前準備 >> その2.アポイントの取り方

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