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営業力について 【遠藤弘之】

2011/10/17
遠藤 弘之

7年ほど勤めていた某中堅樹脂加工メーカーの知人らから、飲み会に誘われ、猛暑の中、楽しい場を持った。 現在、この会社では、彼らと共に市場に出した商品が、大きく育ち、業績に大きく寄与しているとの話で、大いに盛り上がった。

この会社の中で、射出成形部門は、バブル時代の設備投資とその後の中国などの攻勢で、事業のリストラに追い込まれていた。

 

そういう時に、昔から付き合いのある某化学メーカーの人が、全くの異業種である機械メーカーの人を連れてきて、ある高機能性の商品の開発を提案された。

直観として、出来ると思い、さらに市場動向、周辺技術(知財含む)を調べ、開発をスタートした。 何度も壁にぶつかりながら、3年目で基礎技術構築と特許出願にこぎ着けた。 更に、リストラ対象の技術と設備が利用できて生産も始めるころができ、会社にとっては、最良の姿を構築することができた。

 

その開発と生産開始の間の紆余曲折は、いろいろあったが、仲間に恵まれ、何とか上手くいった。 更に、その後の新興国などの設備投資の背景も受け、今でも順調に伸びているようである。

 

今思い起こせば、成功の要因には、いろいろあるが、一番は、最初の“社外の人脈の情報”がきっかけであったことだと思う。 今のような、変化の激しい時代には、異業種の情報(人脈)は、新しい発見を生み出す基になる可能性があり、これこそ、技術屋ばかりか、営業担当者にも、共通の“営業力“の一つであろうと思う。