「分ける」を意識して考える 吉田健司
「分ける」を意識して考える 吉田健司
吉田 健司
以前コラムで紹介した「社会人基礎力」の3つの能力は以下の通りである。
1. 前に踏み出す力(アクション) ~一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力~
主体性、働きかけ力、実行力
2. 考え抜く力(シンキング)~疑問を持ち、考え抜く力~
課題発見力、計画力、創造力
3. チームで働く力(チームワーク)~多様な人々とともに、目標に向けて協力する力~
発信力、傾聴力、柔軟性、情況把握力、規律性、ストレスコントロール力
私は、これらのスキルをどのように磨いていけばよいのか、どこから手を付けたらよいのか、土台になるものはないかなどについて、自問自答することがある。そんな日常の中、「分ける」は有用であると思うようになってきた。
私が特に意識している「分ける」はコーチングで学んだチャンクダウンである。あるイメージの塊(チャンク)を小さな塊にしていく。抽象的なものがより具体化することで行動に結びつきやすくなる。
小さな塊にしていく過程はピラミッドストラクチャ構造を理解する時にも役立つ。ロジックツリーを使って原因を追究する場合や解決策を具体化する場合も、分けることは大切である。ワーク・ブレイクダウン・ストラクチャー構造は、マトリクスでロジックツリーが表現できることから仕事でよく活用した。エクセルを使って階層レベルを合わせながら、もれや重複のないように整理するのに便利である。
目標は個人単位までブレイクダウンすることで一人ひとりの行動につながる。ただ、ブレイクダウンする過程ではつながりを大事にする必要がある。いわゆる目標の連鎖である。
いろんなビジネス・スキルを「分ける」をキーワードに学び直そうかと思う今日この頃である。