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経営体質改善のためのデベート研修~長屋 勝彦~

2017/09/10
長屋 勝彦

 これまでアンドリュー・カーネギーの「思考は現実化する」という約50巻余りあるテープを聴いた後、会社・職場のビジョン・問題点などを話し合ってきたが、「受講者のいうことがマンネリ化した、建設的意見がでてこなくなったので意味がないのでは」という社長のコメントもあり、今月からテーマを「デベート」にし有望な若手社員を対象に行うこととした。

 「デベート」とは議論するという意味である。

 デベート研修では一つのテーマを決め、そのテーマを肯定する側と否定する側に分け各々の立場からその理由を述べ、お互いに論戦を戦わし(議論し)、優劣をつけるといった進め方をする。

 デベート研修の目的は、論理的思考力(テーマに対する肯定又は否定する理由とそのテーマを実行した場合のメリット又はデメリットを考える)及び交渉力(相手方に肯定又は否定する理由とその策を実行した場合のメリット又はデメリットを説明し相手方と議論する)の向上にある。

 当社で「デベート」研修を行う理由は、上司の言うことに対し社員が自分の意見を堂々と述べることができず、自分が正しいと思っても引き下がる場面が日常しばしば見られ、そのことが職場のモチベーションを低下させていると感じたからである。

 当社でもそうであるが一般的に中小企業は社長の力が強く、そのことがマイナスに作用した場合は経営に悪影響を来す懸念があり、社員にもの申す力を付けさせようとしたからでもある。

 社員には上司の命令であるからと言って卑屈にならないで物事を理論的に考え、その考えを上司である相手に主張する社風としたい。

 基より、役目柄上司である社長にも論理的思考に基づく政策の実行を提言するのが使命である。

 そのようなことを考え今月のデベートのテーマは、「我が国の原発は廃止すべきである」というテーマとした。

短期的に当社の体質は改善できないと思うが、諦めずに愚直に実効することが使命であると考えるこの頃である。
以上 

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