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中小企業診断士は仏を作ることが仕事か!

2017/02/13
長屋 勝彦

 近年、企業内診断士の方の指導員として東京都中小企業診断士協会の実務従事事業として中小企業診断を行う機会が多くなった。

 実務従事事業は中小企業診断士の登録更新の要件として診断実務が必要とされるが、大企業に勤務する中小企業診断士の方は中小企業診断の機会がなく、そのために中小企業診断協会が制定した制度である。

 数年前まではコンサルの仕事が中心であったが、より多くの中小企業の経営者の方を通して中小企業経営(中小企業経営者の経営に対する取組み)を知りたいと思うと同時に若い中小企業診断士の方と企業診断を通して若さをもらうとともに自分のこれまで診断士として得た経験を伝えたいと思うようになったからである。

 そこで、自分なりの実務従事の意義を考えた。診断先の中小企業や自分より若い診断メンバーの中小企業診断士の方に「気づきを与え、自分ももらう」ことにあるが、「それで満足してよいのか」と考える。

 実務従事事業は一過性のものでそれ以上の意味を見出すことはできない。実務従事事業を通して多くの方と知り合いいろいろな考え方を学び自分の知識、経験とすることでよいのではと考える。

 翻って、「あなたのビジョンは。」と問われれば、常に「成長意欲ある中小企業支援。」であり「成長意欲のある若い人(ビジネスマン)の支援。」と答えている。

 実務従事事業は、その意味で自分のビジョンである成長意欲のある中小企業支援とは異なる。やはり、オンリーワン企業を目指すための支援としては単なる診断・指導だけではなくメンタル面まで踏み込んだ指導が必要である。所謂、プロスポーツの世界でいうコーチという立場が相当する。

 自分の習得した経験より得たノウハウを伝えるのが自分の使命と考える。今の顧問先のコンサルが満足にできているかは別に実務従事事業を通して成長意欲のある企業と出会いかかわっていくことでできたらと思う。

 仏を作ったら魂まで入れることができる中小企業診断士でありたいと思うこの頃である。
以上