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都内T市役所での政策提案研修で 【岩本 亨】
岩本 亨
今年も都内のT市役所で入職4~7年目の職員を対象とした「政策提案研修」の講師を務めた。
2009年に初めて「提案研修(業務改善)」を受託し、翌年から「政策提案研修」に変更されて以来、6年連続で担当させていただいている。
実質3日間の研修である。前半は二日連続の宿泊研修。後半は半日ずつ、間二週間を挟んで行った。
今年の前半は9月4・5日の2日間を自治大学校の施設を借りて、理論を修得しながら演習をふんだんに取り入れて行った。その中で、どのような政策提案をするか?をグループで協議しテーマを決定した。
9月6日~11月13日まで、グループごとの活動により、テーマに沿って提案する政策を練り上げた。
そして、11月14日午前中にプレゼン実践研修。本番までの二週間で、指摘されたことを修正し、12月1日13:00~15:20直前リハーサル、15:30~17:00市長はじめ理事者へのプレゼンテーションを行った。
市長をはじめとした理事者の方々は非常に熱心に聴いてくださった。また、職員の方々にも聴講できるようにしたが、30名前後の方々に入れ替わりでお聴きいただいた。
T市研修担当の「より良い研修を」という強いこだわりのもと、昨年のコンテンツに「タイムマネジメント」を加えた。また、日程についても昨年まで後半を1日研修で午前中プレゼン実践演習、午後プレゼン本番で実施していたものを、二日に分け、間に二週間ほどの仕上げ期間を設定した。
効果は明らかだった。ともすればマンネリ化してしまって、講師にも緊張感が減退しそうな状況だが、見事にSTEP UPを実現された。
仕事において、何を実現するのかの目標の再認識をして、新しいことを追及することは重要である。多くの人が頭では分かっているが実際の行動ができないことを、見事に達成されたと感じた。そのこだわりと努力に敬意を表したい。来年度はどのような研修にレベルアップできるか楽しみである。
~アイススケートの萩生選手の衝突に思う~ 使命感 【長屋勝彦】
長屋 勝彦
A社の顧問を引き受けて10余年の月日が経つ。最初は社長の経営相談から始まったが現在は新入社員から経営幹部に至るすべての階層の従業員の教育にあたっている。社長は27歳の時、身一つ、腕一つから3人の仲間と会社を起こし独立した方で、仕事熱心な方であるとともに、教育熱心な方でもある。
毎月3日間A社の工場に出向き社長が若い時に大枚をはたいて購入したアンドリューカーネギーの「思考は現実化する」というテーマのテープレコーダーの一巻を聞き、参加者にテープの内容に沿った課題を出し、作文を書いてもらい、職場の仕事関係、人間関係等の問題について語ってもらうことにしている。この語らいを通じて受講者本人の問題はその場でアドバイスし、全体又は経営トップに関する問題は社長に提言し、その結果を社長を通じあるいは本人にフィードバックするようにしている。
小職の指導の他、製造技術に関する問題についても専門家のコンサルタントに依頼し力量アップに努めている。しかし、農耕民族の性格というか真面目で、協調性はあるが、あえて現状を打破し改革しようとするチャレンジ精神に乏しく、専門家のアドバイスを謙虚に受け入れようとする姿勢が見られない。
当社の経営は、このような従業員の勤務態度が影響してか、景気の良い時は利益を生むが、不況になると赤字に転落し資金振りに難儀をしている。従業員に、景気の如何にかかわらず、常に成長できる企業となるには、各従業員がなにをしなければならないかの自覚と必ず達成させるという強い使命感を持ち仕事にあたること必要であるということをことあるごとに言っている。このことは、アンドリューカーネギーのいう、あるべき姿を描き、その達成に向け情熱と信念を持ち進むという教えに通じる。
昨夜おきた中国グランプリ大会でのアイススケートの萩生選手の事故に対する同選手及び関係者のとった行動は衝撃的であった。このことについてはいろいろな意見が寄せられている。いろいろ意見春が、自分の使命を果たすことが最優先課題であるということが同選手の頭を過ぎりあのような行動になったのかと思う。同時に平成13年夏場所優勝決定戦で貴乃花が周囲の反対を押し切りけがをおして武蔵丸を破り優勝したことが思い出された。
自分自身のこれからも考えず自らの信念を貫く行動をとることがあってもよいと思った。A社については、あきないで一人でも多くの人が自分の仕事に誇りを持ち力量向上のためやる気を持つよう指導することが使命であると思うこのごろである。
以上
資格を持つ者の責任 【岩本 亨】
岩本 亨
先日、NHKの「プロフェッショナルの流儀」を観た。紹介された山形県酒田市の歯科医 熊谷崇氏が、番組の中で「ライセンスを持つ者の責任」について話していた。
2013年4月1日付のこのブログで、国家資格「中小企業診断士」登録したばかりの人たちに、以下のメッセージを送っていることを取り上げた。
「中小企業診断士に期待されているのは、中小企業を支援することによってその会社を発展させ、ひいては日本経済の発展に貢献することです。皆さんは資格のミッションを良く認識して、自らの行動を考えてください。あなたが合格したために不合格になった方がいます。合格したあなたがミッション(使命)を果たさないのであれば、それは一種の背任行為だと私は思います。合格した人には合格した責任があります。その責任を意識して活動してください」と。
このメッセージは、「資格の学校TAC」を運営するTAC株式会社の創業者でCEOの斎藤博明氏のメッセージを参考にしたものだ。TACのホームページをのぞいてみると、以下のように紹介されている。
TACの企業理念は、“プロフェッション”としての人材の養成です。
プロフェッションprofessionとは、英語のprofess=「神の前で宣言する」を語源とし、中世ヨーロッパでは神に誓いを立てて従事する職業として、神父や法律家、会計士、医者、教師、技術者などの知識専門家を指していました。そして神の詔命によってプロフェッションとなった人々には、社会や市民に対する大きな責任と厳しい倫理観が求められました。
一方、ヨーロッパの貴族には「ノーブレスオブリージュ」という教えがある。「貴族には生まれながらにして果たすべき義務がある。貴族としてふさわしい行動を取りなさい」と言うものである。
ウィキペディアによると、ファニー・ケンブルが1837年に手紙に「……確かに『貴族が義務を負う(noblesse oblige)』のならば、王族は(それに比して)より多くの義務を負わねばならない。」と書いたのが、この言葉が使われた最初である。
倫理的な議論では、特権は、それを持たない人々への義務によって釣り合いが保たれるべきだという「モラル・エコノミー」を要約する際にしばしば用いられる。最近では主に富裕者、有名人、権力者が社会の模範となるように振る舞うべきだという社会的責任に関して用いられる。
「ノブレス・オブリージュ」の核心は、貴族に自発的な無私の行動を促す明文化されない社会の心理である。それは基本的には、心理的な自負・自尊であるが、それを外形的な義務として受け止めると、社会的(そしておそらく法的な)圧力であるとも見なされる。
法的な義務ではないため、これを為さなかった事による法律上の処罰はないが、社会的批判・指弾を受けることはしばしばである。
私自身、自分は何のためにこの「資格」を取得したのか?を折に触れ自問している。「資格」を「仕事」と置き換えることもある。その問いは、この仕事を通して、どのように世の中に貢献するのか?ということにつながる。
皆さんも秋の夜長に考えてみませんか?考えすぎると眠れなくなるかもしれませんが・・・。
360度評価に思う 【長屋勝彦】
長屋 勝彦
ある会社の社長との話しの中で全従業員を対象とした360度評価を行うこととなった。その会社は工場39人、本社23人の金属を主体とする切削加工業者である。
今回の評価は、評価項目を望ましい人物像、評価基準をAランク(望ましい)、Bランク(やや望ましい)、Cランク(やや望ましくない)、Dランク(望ましくない)として評価し、評価結果を会社宛てではなく直接小職宛として郵送してもらうこというものである。
具体的には、非評価者は社長を含めた全員の62人であるが、評価者は社長を除く61人とし評価し小職に郵送する。小職は郵送されてきた評価結果を定量化し、全員の非評価者のスコアを集計し、ランク付けを行い、その結果を評価者にフィーダバックのため郵送するということである。
エクセルのRANK関数を利用すれば計算自体は簡単であるが、評価基準の入力作業及び計算結果の評価者への郵送作業には気を使った。更に、返信封筒に郵便番号が未記入の方、返信封筒が同封されていない方おられ、手間取った。又、期日までに郵送してこない方、評価者全員についての評価(例えば社長を評価してない方)をされていない方おられたりしたため、評価結果を返送するまでの時間が想定した時間(7日)の倍の時間(14日)を要した。ともあれ、正確性を担保するため、仲間の診断士の方に協力してもらい結果の集計と各人宛ての郵送作業を終わらせることができた。
評価にあたって、何人かの方から、望ましい人物という評価基準は何か、何故今回のような評価を行うのかといった質問を受けたが、これに対して自分自身で望ましい基準を作り評価して欲しいといったコメントをした。目的は会社の全員からどう見られているのかを自分自身が知ることにあり、今回の結果は人事評価につながるものではないということも話した。
360度評価を人事評価に取り入れている企業もあるが、評価結果を気にしないで自分自身の生き方を変えない者もいると思われるが、評価結果を非評価者である本人が見て至らない点があれば反省し今後に役立ててもらうということで、取り入れている企業もある。
要するに自分についてこれを機に見詰め、改め、成長して欲しいということである。この点は社長も理解していただいており心強く思う。
今回の結果は誰もが最も好ましいと思う方が一番であり、その次の方、3人目の方も万人が認める方であった。しかし、能力はあるが言いたいことを言い勝手に行動する方のスコアはやはり低かった。
今回のことを自分に置き換え、精進しなければと思うこの頃である。
以上
私は親不孝者・・・? 【岩本 亨】
岩本 亨
先日、鳥取県米子市近郊の企業支援の為に出張した。次の日、鳥取市の金融機関本部を訪問して、その日のうちに帰京する予定だった。急きょ翌日に山口県山口市の支援先に来て欲しいとの依頼があり、対応した。
鳥取市で仕事が終わったのが15:00前。西に向かってJR特急に乗っても目的地に着けない。途中の島根県出雲市駅で降りてレンタカーを借り、実家で一泊して翌日朝8:06発のJR特急で山口に向かった。
実家がJR山陰線から離れた山間なので車でないとたどり着けないのと、レンタカー屋さんが少なく、出雲市駅の西隣の店舗は、約100㎞離れた浜田駅にしかないのでそのようにした。
実家の母に電話して事情を話し、泊めて欲しいとお願いした。母は喜んでくれた(ように私には感じられた)。
そんな話を友人にしたところ、「お母さんも大変なんじゃないの? 負担を掛けていることも考えた方がいいんじゃない?」と反応された。
母は昨年体調を崩してしばらく入退院を繰り返していた時期があった。その時、「島根県に出張するので、お見舞いに寄るよ」と言うと、「家に居るけど、元気が出なくて、世話をしてあげられないから」と断られたことがあった。
今まで「母の負担」を考えたことが無く、息子である自分が実家に行けば喜んでくれるとだけ考えていた。母は10月が誕生日で78歳になる。お蔭さまで今年に入ってからは元気を回復している。
今後は「負担」と「喜び」のバランスを良く考えながら行動することにしなければ・・・。
親孝行を気取っていたが、とんでもない親不孝だったのかもしれないと反省した。