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~実践力を鍛えるには仕事の現場で~長屋 勝彦
長屋 勝彦
実践力を鍛える(付ける)とはについて考えた。実践とは「理論あるいは認識の反対語である目的成就の過程のことである」と辞書にある。職場で仕事をする場合、「仕事の目的を決め、その目的を達成させるための目標を設定し、その目標を達成する計画を作成し仕事をする」ということ出る。経営活動では、戦略を策定し、その戦略を実現するための計画を作成し、PDCAを回し目標を達成させ、成長を図る。
その意味で実践力とはマネジメント能力(経営力)であり、実践力を付けるとはマネジメント能力の向上を図ることである。すべての企業はこのようなことを考え経営にあたっているが、どのレベルまでできているかはマネジメント力により異なる。
次に実践力を付ける場について考えた。場として、座学、メンター(師匠)、現場(修羅場)の三つがある。会社経営者であり、大学教授である新将命氏は、10%が座学、20%がメンター、残りの70%が現場(修羅場)で習得され、職場(修羅場)での習得こそが最も重要であると説かれる。
それでは、三つの場の中で最も大きな比重を占める現場でどのようにして学んでいけばよいかについて考えた。それは、組織体のビジョンを描き、ビジョンを達成させたいと強く念じ戦略を立て実行すること、いわば情熱と革新の心を持ちPDCAサイクルを回すことであると思う。
新氏は「学び」には「有用の学」と「無用の学」があり、有用の学は「仕事量+人間力」であり、「無用の学」は幅広い教養のすそ野を広める学であると説かれる。「無用の学」は仕事を離れ学ばなれればならないが、現場での意思決定に反映されるものであり、質の高い経営を行うに当り不可欠なものであると思う。
翻って、自身の実践場をどの様に付けていくのかと考えた。座学、メンターを通じての自己研鑽は続けるが、成長意欲の高い中小企業支援の場にあると考える。同時に、時間を作り自然に身をゆだね、親しむことも必要であると、想うこの頃である。この秋には、三回目の熊野古道歩きに出かけたい。
以上
心を暖かくする仕事をしたい
岩本 亨
いささか言葉遊びのようで恐縮ではあるが、「中小企業診断士」の呼称について感じていることを少々書いてみたい。
中小企業診断士は国家資格で、中小企業支援法により「中小企業の経営診断の業務に従事する者」とされている。中小企業の経営状況を診断する、「医者のような存在」とするとイメージしやすいかもしれない。
個人的には「企業を診断するということ自体が僭越ではないか?」との思いがあるが、公的支援等では必要条件になっていたりするので仕方ないとも考えている。
私は個人メールのユーザー名は「心暖士 岩本 亨」である。中小企業の経営者の心を暖かくできるようにとの思いを込めてのことだ。資格名が「診断士」なので、このユーザー名「心暖士」を使い始めた直後には何人もの人から「間違っていませんか?」とお気遣いをいただき恐縮してしまった。個人的には結構気に入っている。自分自身が実際に中小企業の支援をして、経営改善が実現でき、その会社の雰囲気を暖かくできると良いと思っている。
同じような考えをする人が身近にいることを先日知った。彼は「心弾士」を目指している。中小企業診断士でコーチングの専門家でもあるM氏は「自分が係ることで、相手の心が弾むような存在になりたい」と熱く語っていた。共感を覚えた。
「暖」でも「弾」でもプラスの方向である。これが間違っても「心断士」にならないよう、活動していきたいと考えている。
「己を修める」に思う 吉田健司
吉田 健司
昨日の日曜日、ある国家試験へのチャレンジで受験会場である某大学に行った。普段大学の校舎に入ることはないので、目的が試験を受けることとはいえ、大学のキャンパスやロビー、通路などを見て回るのは、気分転換にもなり、ちょっとした楽しみである。特に学内の掲示物を読むのが私の楽しみである。今回目に留まったのは、経済学部の試験内容を通知する掲示である。マクロ経済学とミクロ経済学別にテーマや使用テキストなど通知されていた。私は、中小企業診断士の試験科目の1つである経済学の学習に非常に苦労した経験があり、大学の経済学部で学ぶ内容に少なからず興味を持っていたので、良い機会であった。
大学という書がある。論語、孟子、中庸とともに四書のひとつである。薪を背負って歩きながら本を読んでいる二宮金次郎の像で、二宮金次郎が読んでいる書である。この大学には、「修己治人」という有名な言葉ある。己を修めて人を治める。私は、この「己を修める」に興味を持ち大学を何度も読み返してきた。これからも読み返したいと思っている。思うに、「己を修める」ためには学ぶことと徳を積むことが大切なようである。
~守破離ということ~マニュアルだけでは革新はできない 長屋 勝彦
長屋 勝彦
守破離とは、剣道や茶道などで、修業における段階を示したもので、「守」は師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階、「破」は他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階、「離」は一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階をいう。
「ものづくり」においても先ずマニュアルを「守」ることから始める。マニュアルは作業標準手順書で、新入社員は上司、先輩社員からマニュアルに基づいて仕事の仕方を習う。「破」はマニュアルにとらわれず自らに創意工夫により仕事の能率を上げることである。具体的には仕事を正確に、早く、安く、楽に行うため、仕事の仕方を見直し改善を行う。「離」は独自の仕事の仕方を革新(考案、発明)し、成果をあげる。
現在関わっている会社においても、作業者に対しマニュアルに即した丁寧な手取り足取りするような指導はしない。作業者が上達するような仕方で指導する。現在の作業者の力量は「守」の段階から「破」の段階に入り自分の仕事の工夫をする者が多く会社としての力量(技)は世間から評価されている。しかし、「離」の段階に相当するような「異次元」の仕事をする者は皆無に近い。この分野の技術者であり、経営者でもある知人は技術屋ではないが材料の物性(物理的性状:物質に固有な密度・融点・沸点・比熱や電気伝導・屈折)を文献、大学の研修室で学び材料、加工方法に最適の加工技術を習得した。
現在関わっている会社に対して、この経営者のような努力を作業員に期待するのは無理ではあるが、せめてこの道(この業界)で一流を目指そうとするマインドだけでも植え付けるのが努めであると思う昨今である。
以上
段取りの〝段〟はどこの〝段〟?
岩本 亨
先日、新聞を読んでいて、何気なく書籍の広告を見て驚いた。前職の㈱リクルート勤務時代にお世話になったコピーライターの荒田雅之氏と大和ハウス工業総合技術研究所との共著、新潮新書の「段取りの〝段〟はどこの〝段〟? 住まいの語源楽」の広告があったのだ。
10年近くもお会いしていなかったが、携帯のショートメールを送ってみると、程なく返信があった。会食をすることになり、久しぶりにお会いした。10年経ったとはいえ、仕事で苦労した共通経験を持っていることと、同い年であることとで、二人だけの同窓会のようだった。
私も独立して10年、荒田氏も社員ライターから独立して同じくらい。「一緒に仕事をしたい」という共通認識で盛り上がった。愉快な一夜だった。
広告を見つけてすぐに書店でこの本を購入したものの、数ページめくっただけで、興味深い内容だと思ったものの、時間が無くて読めなかった。会った後で、読んでみると「几帳面」の面、沽券にかかわるの「沽券」、堂に入るの「堂」・・・。なるほどそうだったのか!と目からうろこのネタが満載だった。
日常会話の小ネタとしても使える、おススメの本です。