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SKKコンサルタントが、経営に関するあらゆる話題をブログとして書いています。
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顧客の不満の受け止め方
岩本 亨
この3ケ月の間に2件、食事中に気づいたことを店員に指摘した際に予想も期待もしなかった対応をされて戸惑った。
1件目は、とある地方空港のレストランでの出来事。出張からの帰途、夕食時のことだった。たまたま定食の炊き込みご飯に3mm四方くらいの小さなアルミ箔のかけらが入っていた。店員に「これが入っていたので、注意した方が良いよ」と伝えると、すぐにお店の責任者が出てきて「申し訳ありませんでした。食事代は結構ですので。」と言われた。私は全くそんなつもりがなく、ただ注意喚起のために話しただけだからと料金を支払いたいと言ったが、「今度また来てください。今後は今回のことのようなことが無いように指導徹底しますので」と断られてしまった。
2件目は、昼食時に混み合っていた軽食店でのこと。ホール係の店員が私の肩に接触し、持っていた水がこぼれ、私のスーツに掛った。「アッ!」と言ったきり、申し訳なさそうな顔をしつつ、謝りもせずにお客さんのところに行ってしまった。食事が終わってお金を支払う際、レジにいた店長らしき人に、状況を話し、忙しいから無理もないかもしれないが、注意した方が良いのでは?と指摘した。すると「申し訳ありません。お代は結構です」と言われた。
私自身の話し方や風貌が怖かったのかもしれないが、「料金をもらわなければ、良いでしょ?」と安易に対応された感じがして、心地悪かった。
私自身は少しでもお店の対応が良い方向になればと、親切心で言ったつもりだった。それを客の思いを聞こうともせず、お金で解決しようとされてしまった。こんな対応をされるのであれば、このお店にはわたしは二度と行かないだろう。皆さんはどう思いますか?
リーダーシップを学ぶ 吉田健司
吉田 健司
週刊ダイヤモンドの今週号にダイヤモンド社から発売されている本「伝説の外資トップが説く 仕事と人生で成功するために必要なこと」の1ページ広告が掲載されている。著者は新将命氏である。新将命氏は、私が定期的に繰り返し読んでいる本の著者である。広告を見た瞬間に、これは読む価値のある本だろうと思った。
私が再読している本は、「リーダーシップはどうすれば生まれるのか?」というタイトルで、三笠書房の知的生き方文庫の一冊である。第1刷発行は1995年12月10日とあるので、20年前に発行された本である。私が40代前半から数年に一度は読み返している理由は、著者が人を動かす前に自分を動かすことの大切さを述べているからである。自分自身のことはもちろんであるが、「自分を動かす」、「自分を変える」は、次のリーダーを育てるために重要なキーワードだと痛感していた私にとって、心強い味方を得た思いであった。同様の思いで大事にしている一冊がある。國分康孝著「自分を変える心理学」PHP文庫である。思考・感情・行動の自分を変える三つのツボの話がとても分かりやすく、いろんな機会をとらえて社内で発信していたものである。
かつて、リーダーシップについて知識が先か経験が先か思いを巡らせたことがある。リーダーシップは体系的に学んだり経験したりする機会が少なく、OJTを通して身につけていくことが多いのではないだろうか。OJTを通して身につけていくということは、結局自己流になるということではないだろうか。自己流がすべて悪いとは思わない。自分なりのリーダーシップを習得すること、持論を持つことは素晴らしいことだと思う。ただ、そのためには学び方が大事であろう。学ぶことと実践することを繰り返す、「学びて習う」を実践しなければならない。優れたリーダーシップを実践してきた方の持論を学べるという意味で、私は、「伝説の外資トップが説く 仕事と人生で成功するために必要なこと」を読む価値があると思ったわけである。
果無峠を歩いて~人の情けと自然の厳しさを知る~長屋 勝彦
長屋 勝彦
果無(はてなし)峠は、十津川温泉郷(奈良県吉野郡)と熊野本宮を結ぶ16.9㎞の古道の途中にあるが、八木尾~本宮までは前々回歩いたこともあり、今回は十津川温泉郷~果無峠~八木尾を結ぶ11.3㎞を歩いた。
十津川温泉で一泊し、旅館の方に車で十津川の支流西川まで送っていただき、吊り橋(柳本橋)を渡り歩き始めた。今回も二回り半ほど若いが登山キャリアの豊富なFさんに同行いただいた。果無峠は標高1,114mの峠で、柳本橋から頂上までは5.0㎞の距離であるが歩き始めてからほぼ4時間の正午近くに到着した。
熊野古道ウオーキングコースは中遍路~熊野本宮(以下本宮)に向かうコース、那智山方面~大雲取り越え~小雲取り越え~本宮に向かうコース、十津川温泉~果無峠~本宮に向かう三つのコースがあり、前々回は中遍路コース、前回は大雲取り、小雲取りコースを歩いており、今回の果無峠越えのコースで念願の三つのコースを制覇したことになる。
Fさんからも褒められたが、数年来続けているジョッギングに加え、数か月前から筋力トレーニングを始めたこともあり標準時間並みのペースで歩くことができた。しかし、後半の下り道は急で、でこぼこの石畳が不規則に敷かれた道のためバランスを崩し転倒し、坂を転がり、メガネをとばし額に軽いけがをした。又、最後の10段弱の石段を降りるときも転げ、Fさんの助けを借りた。
途中、Fさんから、ステッキの使い方、足の運び方について教わりつつ、やっとの思いで八木尾のバス停に着いたのは17時30分で予定した終バスの時間を50分オーバーしてしまった。タクシーを頼んたが、運転手は帰宅しタクシー利用は不可能とのことであった。
わらにもすがる思いで、閉店時間のみちのくの駅に電話をした。幸い、終バスと思い込んでいた17時30分のバスの後に目的地の新宮行きのバスがみちのくの駅発19時17分にあることをみちのくの駅の方から教えていただいた。その上、有難いことに、その方が車で迎えに来ていただけるとのことである。オーバーな言い方ではあるが地獄で仏とはこのことかと思った。
あいにく、下山30分頃前から雨が降り始め、雨具を持参しているとはいえ雨の中、野ざらしのバス停でバスを待つことを思うと本当に有難かった。迎えに来ていただいたみちのくの駅の方に心ばかりといい寸志を出したが固辞された。
失敗に学ぶではないが、登山のステッキの使い方、歩き方、足場への着地の仕方等基本動作を守ることの大切さ、バランスを崩しても支えられる体力増強の必要性を感じた。同時に、今回出会った十津川の宿の方のおもてなしの心、みちのくの駅の方の人情に触れることができうれしかった。
登山中は、今回も、心に掛かっている問題に自問自答しながら歩いた。
東京都中小企業診断士協会中央支部の「ふれあい」の心をもち、これまで通り、これからも力のある限り、人間力があり、高い志を掲げ、その実現に命を懸ける人を支援していきたい。又、来年もどこかの山を歩きたい。
以上
「健康管理からコンサルの能力を見れる?!」中間報告
岩本 亨
今年6月2日に「健康管理からコンサルの能力を見れる?!」と題して投稿した。あれから4ケ月経った。プライベートな話題で恐縮ながら途中経過報告をしてみたい。
6月初旬に、人間ドックを受診した病院に併設されている「メディカルフィットネスセンター」のトレーナーに、毎日30分程度のストレッチと筋力アップのための運動メニューを作成してもらった。また、日々の運動量がわかる「歩行強度計」を貸与され、目標歩数8,000歩以上、中強度運動20分以上を設定してもらった。
日々コンサルとして企業経営者に改善活動の積み重ねの大切さを説いている私は、逆の立場で、きちんと実行できるものなのか不安を感じながらスタートした。
結論はこの4ケ月で「歩行強度計」の、目標クリアできなかった日が1日、運動メニューを完遂できなかった日が1日という結果だった。
以前から夕食にはほとんど炭水化物を摂らないようにしていたが、6月からは朝食も基本的に生野菜のサラダと豆腐一丁に切り替えた。また、ビール中心に飲んでいたアルコールを蒸留酒ベースのハイボール等にシフトした。
その効果は徐々に表れ、1ケ月にほぼ1kgずつ減量している。ここまでという限定条件で振り返ってみると、順調である。
4ケ月間継続できている理由は以下の6点と分析している。
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このままだとまずいという危機感を強く持っていること。
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無理をして努力している感覚がないこと。
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日々の運動メニューの実施状況を自分で記録していること。
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歩行強度計は、タイムリーにその日その時点まででどれだけ活動したのかを見ることができ、目標値を意識して活動することができること。
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毎月最低一回は「メディカルフィットネスセンター」でトレーニングし、トレーナーと話していること。
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その際、歩行強度計に自動的に蓄積されたデータをチェックしてもらい、状況に応じたアドバイスをもらっていること。
この6点については、仕事にも応用できそうである。
経営者にその取組みが必要であると心から思ってもらい、効果を期待できて無理の少ない取り組みを設定し、継続できる仕組みを作るということ。これができれば効果はあとからついてくるのだと思う。
私自身は引き続き日々のメニューをこなしつつ、この経験を経営者に対するアドバイスに生かしていきたいと考えている。「油断大敵!」と肝に銘じながら・・・。
「中秋の名月」の夜に思うこと 吉田健司
吉田 健司
かつて企業で本社勤めをしていたころ、思い悩んでいたことがある。企業において、毎年部門の目標を立て、目標の達成に向けた行動計画を策定し、現場で取り組むべき施策を決めて、各現場がPDCAを回して業務活動をしているとしよう。現場のある組織にとって、課題は多岐にわたり複数ある場合、優先順位をつけて選定したいくつかの施策を、その時の組織目標として取り組むことになるだろう。バーナードの公式組織の理論でも共通の目的は組織の要素の一つとされている。
私が当時思い悩んでいたことは、この施策(複数の施策のうちの一つの施策)が達成された後のことである。たとえば、3年間ほど取り組んだ結果、当初課題と認識した状態ではなくなったため、改善したと判断し、その施策に代わり新たな施策に取り組むことにしたとしよう。ところが、施策として取り組むことをやめると、1年もしないうちに解消されたはずの課題がまた姿を現してくる。そんな経験をされたことはないだろうか。「なんで定着していないのか」と、愚痴のひとつもこぼしたくなる。
最近になって、答えはSECI(セキ)モデル、共同化・表出化・連結化・内面化の四つの知識変換モードにあるのではと思うようになった。当時私は、個人の暗黙知からグループの暗黙知を創造する共同化と暗黙知から形式知を創造する表出化に興味を持ち、組織的知識創造の理論を勉強していたが、形式知を暗黙知に体化するプロセスである内面化については、あまり関心がなかったように思う。施策として取り組んだ結果、一時的に改善しても、組織メンバー一人ひとりに内面化しなければゴールではないであろう。残念ながらSECI(セキ)モデルを人材育成の視点で学ぼうとしていた当時の私には、そこまで考えは及ばなかった。
冒頭の思い悩むきっかけは、当時の部長に質問されたことだが、20年近くたった今なら、質問への答えができるかもしれない。