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学びて、思いて、表して、習う 吉田健司
吉田 健司
私は中小企業診断士の仲間と切磋琢磨する場である研究会に、8年前から参加している。今月は「仕事において大事にしていること、大事にしたいこと」をテーマに、16名が10分間スピーチにチャレンジした。私は「学びて、思いて、表して、習う」についてスピーチした。論語の「学びて、時に、これを習う(学び続け、常に復習する)」と、「学びて思わざれば則ちくらし(学習しても思考しなければ見識にかけ)、思いて学ばざれば則ちあやうし(思考するだけで学習しなければ誤りやすい)。」を、私なりにアレンジしたフレーズである。その意図するところのあらましを以下に述べたい。
最初の「学びて(学ぶ)」では、「観察」「体験」「読書」の三つを特に大切にしている。「観察」は広く目的をもって見るという意味で使っている。「体験」には、「百聞は一見に如かず」といわれるように、体験すること、経験すること、つまり行動、実行、実践といった実の部分から学ぶ意味を込めている。そして「読書」は日々最も大切にしていることある。単に知識を得るだけでなく、考えるきっかけを与えてもらっている。
次の「思いて」では、どこでもシンキングを意識し実践することを大切にしている。考えること、思考することは、いつでも、どこでもできる。ひらめきは思わぬところで生まれることを経験した方も多いだろう。
三つ目の「表しては」は自分自身へのアウトプットのことである。考えたこと、思いついたことなどを、いったん頭の中で整理する。整理しておくことで、また思い出して思考を深めたり、やり直したりできる。私はこの一連の思考の繰り返しを「頭のキャンパス」と名付けている。そして、良いひらめきを得た時や、納得のいく整理ができた時は、忘れないうちに「思いつきノート」に書き留めるように心がけている。
最後の「習う」には色々な意味がこめてある。継続すること、何度も繰り返すこと、復習することなど。「学ぶ、思う、表す」を繰り返す。繰り返すことで知識が身につき自分のものになっていく、いつでも活用できるようになる。絶えず復習することで熟練して上達する。このサイクルを回すことで、少しでも多くのことを自分の言葉で語れるようになりたいと、私は思っている。
これからの在り方~長屋 勝彦~
長屋 勝彦
今年も残り少なく後2週間余りとなった。12月に入るとなんとなく気忙しくなる。この年になると今年中に会っておきたい人、けりをつけたいことなどを思い、年末までの行動と来年のスケジュールを立てる。
今年も、10月下旬~12月初旬にかけナイターで創業塾の研修を行ったが、マーケティング面からの振返りとして、その年(月)にできたこと、出来なかったこと、気づいたことについて振り返り、その振り返りに基づき翌年にしなければならないことについて計画する。
個人事業を営む自分にとっては個人という側面からはキャリアプラン作りであり、企業という側面からは事業計画作りということになる。
個人のキャリアプランについても事業計画についても振り返りあるいは計画作成に当ってビジョンとしてのあるべき姿あるいはありたい姿が前提としてある。
人は社会的動物であるといわれるが、自分も世のため人のためということで、中小企業診断士として中小企業支援特に意欲ある中小企業、中小企業経営者の成長支援をビジョンとしてこれまで活動してきたつもりであり、これからもこの考えに変わりはない。
しかし、これからの残された年齢(活動期間)という制約の中、報謝の意識で、企業診断なども通し、真に成長意欲があり、困っている中小企業、中小企業経営者を新規事業あるいは事業再生面で支援して行きたいと思うこの頃である。
その意味で終活でもあり収活でもあり、支援した人から感謝され、喜ばれその人の記憶に残る活動をしていきたい。
新年早々、エースをめざし活動する小規模企業を支援できることは嬉しいことである。
キャリアプランについては今年も体力増強とともに精神面で更なる研鑚に励みたい。
以上
ご縁に支えられて
岩本 亨
島根県信用保証協会のK氏とは企業再建・承継コンサルタント協同組合(CRC)山陰推進局の責任者として情報交換等させて頂いている。K氏の上司のM氏に私が小学生の頃、父の仕事の関係で隠岐に二年弱住んでいたことをお話しすると、「Kも隠岐にいたことがある」との返事。実は県職員住宅の隣同士で遊んでもらっていた一つ年上の「お兄さん」だと分かった。
10年ほど前、まだ私が関与していない頃のCRCの支援先に、鳥取県境港市でふぐ養殖等を手掛けているY社がある。その社長I氏と私は同い年。初めてお会いした際に「Tさんを知りませんか?」と聞いてみた。Tさんは私が隠岐在住の小学三年生の時、鳥取大病院に入院していて同室だった同学年の女の子。当時、境港市在住だった。I氏は「Tさんは小中学校の同級生です」と回答。
他にも、大学の剣道部で一緒に稽古した1年後輩とリクルート勤務時代の部下が同級生で同じ高校の同じクラスだったり、島根県浜田市の支援先の社長が私の地元の同級生の職場の先輩だったり・・・。そのようなご縁をたくさんいただいている。
個人的なつながりを探そうという気持ちが私自身にあるにしても、判明しているご縁は、結構多い方だと思う。人と人は手繰っていくとどこかで繋がるのだろうが、なんとも不思議な感じがする。
そんなご縁に支えられて、今年もあっという間に1年が過ぎ去ろうとしている。今年は去年よりも、悩める中小企業のお役に立てたのか?振り返りつつ、来年に向けてよりそうなれるように努力していきたいと思う。
今年もお世話になりました。来年もよろしくお願いいたします。
中国の古典に思う 吉田健司
吉田 健司
私は20年以上古代中国の古典を読み、関連する歴史を学び、古代中国を題材とした小説を楽しんできた。そして多くの仲間に古典を読むことを薦めてきた。一方で中国の古典を学ぶことの意味を考え続けてきた。
四書(大学・中庸・論語・孟子)五経(書経・易経・礼記・詩経・春秋)を中心とした儒教の書物だけでなく、老子、荘子、孫子、韓非子、戦国策、史記、三国志等から数多くの故事・名言・名句が生まれ、日本人にとって教養の源であり、貴重な人生訓・処世訓になっている。
一般的に語られている言葉をいくつか列挙してみたい。
「さまざまな状況で役立つ知恵、指針、助言などがから、視野が広がり、視点が変わる。」
「ビジネス社会を生きぬく知恵、人生の指針として役に立つ。」
「知性と感性を磨き、ゆたかな表現力を身につける助けとなる。」
「変化の時代を生きるための人間学といえる。」
「激しい変化の過程で人間を厳しくみすえている。」
私の経験からもうなずくことのできる言葉ばかりである。
私は企業に勤めていたころは、古代中国の古典のうち特に管子と韓非子を愛読していた。統治の書としての価値を感じており、春秋・戦国時代の君主と宰相の関係を現代の企業に当てはめて考える楽しみがあった。たとえば、経営者は企業の今後を左右する重要な決断をしなければならないが、経営上、もっとも頼りになる「右腕」となる人材をおくことによって、経営者が誤った判断をしたとしても正すことが可能になる(中小企業白書2005)。春秋・戦国時代の各国の君主と臣下の物語は、経営者と右腕の関係や、経営者と経営メンバーとの関係において、いろんな示唆や教訓を与えてくれる。
さらに春秋・戦国時代からは集団を動かすことを学ぶことができる。火器等の武器のない時代の戦争は人と人の戦い、人の集団の戦いの様相が鮮明で、戦争の物語は組織の行動学につながるものがある。勝者とは、俯瞰できるもの、時間的空間的に物事を捉えることのできるもの、情報収集に勝るもの、学習し思考を巡らし行動する質の高さで勝るものなどである。
古今東西、事業に対する思い入れは同じ~長屋勝彦~
長屋 勝彦
アベノミックの成長戦略により国等の創業支援に対する施策として創業塾が全国の自治体での開講されている。松戸市でも18時~21時を利用した創業塾が8日にわたって10月23日から開講され、創業の心構え、創業手続き、マーケティング、事業計画の作成について講師を行っている。
現在は3日目が過ぎ、創業の心構え、手続き、マーケティングについて話したが、この中では、初日の創業の心構えが印象深かった。開講に当って創業に対する思い入れ、創業を通し、何をしたいかを受講者全員の方にスピーチしてもらった。その後、これまでの振返りにより強み、課題、創業に対する行為(Will、Must、Can)について話し合った。今回の研修形式をアイランド形式としたことにもよるが活発な話し合いができ、活気があった。
顧問先でも、各階層(若手社員、中堅社員、リーダー)に分けて仕事に対する取り組み方について社員教育の一環として、将来を見通すビジョンとその実現に向かうための心構えについてアンドリューカーネギーの「思考は現実化する」の教材を用い講義している。
毎朝8時からの朝ドラ見ているが、10月に始まった「あさがきた」でも東京から訪ねてきた三井高景に商売の極意はというあさの質問に、「先のことを考え、それをやり通す気があるかである」、「京都でも汽車が走る、石炭は使われる」というセリフがある。又、姉夫婦の借金の依頼に対し、「返すあてがあるか」といわれ返答に窮する場面がある。
表現の違いはあるが、仕事に対するビジョンはあるか、そのビジョンを実現させようとする意志を持っているか、策はあるのかということである。環境対応のための戦略策定と接客的心構え(Positive Mental Attitude)による戦略の実行は今日の経営にもつながる。
テレビを見てこのセリフを今月は顧問先で話そうと思う。又、仕事では、思い入れとして人を動かすビジョンが必要と考えた。そのようなビジョンを持ち進みたいものであるとも思った。
ちなみに、今回の創業塾の受講者は60名である。この中の一人でも創業で花を咲かせて欲しいと願うこの頃である。
長屋 勝彦