経営情報
日経新聞に10月28日と29日と二日続けて、「太陽電池事業、急速なブレーキ」という内容の記事が載っていた。
この市場は、ここ数年の欧州及び中国のニーズに加え、国内ニーズもあり、増産につぐ増産状況となっていた。そのため、国内の関連企業は、太陽電池及びその周辺部材供給メーカー(封止材、バックシート材、その他)も、積極的な投資をし、大変忙しい状況にあったようである。
この状況の中での事態急変に、担当するリーダーばかりか、経営陣は、如何に“考動”しているのだろうかと気になっている。
新聞記事の中で、某経営者等は、業績の下方修正を覚悟する中でも、「目下はお手上げ状態だが、長期では必ず成長市場になるはず」と持久戦での勝利をとの思いを述べている。
問題は、急ブレーキの真の要因が、ギリシャ問題からの欧州経済の萎縮と中国などの新興国の景気減速状況にあるという底の深い問題にある点である。となると、このような経済環境が好転するには、年単位の時間を要するものと危惧される。
こんな時、リーダー等の心の内では、将来への期待が持てる事業であるという信念を持ちながらも、その長い間、この事業継続について、社内で如何していくのかに頭を痛めているのではないかと推測される。
ここで、以前に読んだ本「ビジョナリーカンパニー」(J.C.コリンズ等)の中の言葉が思い出される。それは、「偉大なカリスマ的指導者の必要性より、長く続く組織を作り出すことが大切」という言葉である。
こういう機会だからこそ、ぜひ、この本を、再度、読まれることをお薦めしたい。
この時、リーダーは如何に“考動“したら良いのか? 【遠藤弘之】
遠藤 弘之
日経新聞に10月28日と29日と二日続けて、「太陽電池事業、急速なブレーキ」という内容の記事が載っていた。
この市場は、ここ数年の欧州及び中国のニーズに加え、国内ニーズもあり、増産につぐ増産状況となっていた。そのため、国内の関連企業は、太陽電池及びその周辺部材供給メーカー(封止材、バックシート材、その他)も、積極的な投資をし、大変忙しい状況にあったようである。
この状況の中での事態急変に、担当するリーダーばかりか、経営陣は、如何に“考動”しているのだろうかと気になっている。
新聞記事の中で、某経営者等は、業績の下方修正を覚悟する中でも、「目下はお手上げ状態だが、長期では必ず成長市場になるはず」と持久戦での勝利をとの思いを述べている。
問題は、急ブレーキの真の要因が、ギリシャ問題からの欧州経済の萎縮と中国などの新興国の景気減速状況にあるという底の深い問題にある点である。となると、このような経済環境が好転するには、年単位の時間を要するものと危惧される。
こんな時、リーダー等の心の内では、将来への期待が持てる事業であるという信念を持ちながらも、その長い間、この事業継続について、社内で如何していくのかに頭を痛めているのではないかと推測される。
ここで、以前に読んだ本「ビジョナリーカンパニー」(J.C.コリンズ等)の中の言葉が思い出される。それは、「偉大なカリスマ的指導者の必要性より、長く続く組織を作り出すことが大切」という言葉である。
こういう機会だからこそ、ぜひ、この本を、再度、読まれることをお薦めしたい。
ビジョンの探求 ~3人の石切り工より~ 【長屋勝彦】
長屋 勝彦
寺院を建てている三人の石切り工の話である。「何をしているのか」と聞かれたとき、第一の男は、「これで暮らしを立てている」と答えた。第二の男は、「国中でいちばん上手な石切りの仕事をしている」と答えた。第三の男は、その目を輝かせ夢見心地で空を見あげながら「大寺院をつくっている」と答えた。ドラッカーの「マネジメント 下」からの逸話である。研修でよく使用する題材である。
第一の男も、第二の男も、仕事の目的(寺院を建設する)を意識して働かなければ良い仕事(人に感動を与える寺院作り)はできない。第三の男こそ仕事の目的を理解して働く男であり、経営管理者にふさわしい。
つまり、組織目的を理解し、「目標による管理」がマネジメントに必要であるということをドラッカーは言いたかったのだと思う。
翻って、個人としてはどうか、目標による管理は自己の目標と組織目標の一体化にある。マズローの欲求多段階説では自己実現が個人の欲求の最高位にある。人間はパンのみに生きるにあらずという新約聖書の言葉があるように、自分なりの生きがいを見つけるため、夢探し、自分探しの探究をし続けることかと思う今日この頃である。
創業のきっかけ 【岩本 亨】
岩本 亨
大震災や円高など、激動の年であった今年も残すところ1ヶ月となりました。皆さんにとっては、どのような年でしたでしょうか?
先日、一年を振り返ってみようと、今年のスケジュールを見返していました。9月のページの「決算」の文字を見て、改めて4期目が終わったことを確認し、創業のきっかけを思い出しました。
弊社は、平成19年10月2日設立です。5期目に入ったばかりの若い会社です。もともと私自身、「社長になりたい!」という強い意志を持っていたわけではありません。大きく二つのことがきっかけでした。
一つは、「中小企業診断士」として活躍したいと思ったこと。もう一つは他者に依存するのではなく、自らの手で獲得した仕事をしたいと思ったことです。
「中小企業診断士」という資格は、「唯一の経営コンサルタントの国家資格」と言われたりもしますが、どちらかというとマイナーな部類に入る資格だと思います。資格を目指す方々の多くは、何らか「中小企業のお役に立ちたい」との思いを持っていますが、資格を取得しても、その思いを十分に実現している人は少ないようです。それどころか一部の中小企業診断士は、「食えない資格」と自らを卑下するようなことを言っています。
そんな現実を目の当たりにして、「そんなはずはないだろう」と違和感を持ちました。数は少なくても、実際に活躍している人がいること。「食えない資格」と言っている人に限って、積極的な活動をせず、待ちの姿勢で仕事をしているように見えたこと。この二つの理由からです。
私自身が「中小企業診断士」として、中小企業のお役にたつことができれば、「食えない資格」という人が減るかもしれない。そして同じ志を持った人が集まって切磋琢磨すれば、少しでも日本経済の発展に貢献できるのではないか(ちょっと大げさですが・・・)。そんな場として会社を活用したいと思ったのです。
もう一つきっかけとしてあげた「他者に依存しない」は、会社設立の前、会社を辞めて独立して、個人事業主として仕事をしていた際に痛感したことです。いろいろな仕事をしていましたが、研修会社等からの研修講師の仕事も受託していました。今思えば、仕方ないと思う部分もありますが、例えば、研修日として仮押さえをされたまま1ヶ月以上経過しているのに何の連絡もなく、こちらから確認して初めて、その研修が失注していたことが分かった・・・などということが何回かありました。いろいろな理由はあるでしょうが、他者に依存している限りは避けられません。不満を口にしても解決しませんが、自分で仕事を獲得してくればこんな目には遭いません。幸い前職で営業活動をして、そこそこの実績を上げていましたので、できる自信もありました。そうすることで、上述の中小企業診断士が活躍できる場の活性化にもつながるだろうとの思いもありました。
会社設立して5年目に入って、だんだん思いが実現してきました。中小企業診断士に限らず、司法書士や社会保険労務士等々の方々が集まってきてくれています。今後も地道な活動を積み重ねて、創業の思いを一つでも多く実現していきたいと思っています。
トライアスロン競技者に経営者が多い理由 【大内康弘】
大内 康弘
秋以降、日本国内のいろいろな所でマラソン大会が行われます。きのう開催された大阪のマラソン大会には約3万人が参加したそうです。来年行われる東京マラソンは定員3万2千人のところ約29万5千人が応募しました。人気の大会ではエントリー開始後すぐに定員に達することは珍しくありません。
このような中、まだそれほど競技人口が多くありませんが、トライアスロンも参加者が増えてきています。経営者でもトライアスロンに挑戦する人が多く、大会には著名な経営者や芸能人を見ることがあります。テレビ番組でも企画されているところからブームの到来を感じます。
トライアスロンは、スイム、バイク、ランの3種目からなります。このうち、バイクは“自転車通勤”が多くなっているように、既に人気種目のひとつです。そしてランもこのような人気です。その延長で、トライアスロンに挑戦する人が増えているように思います。
そうは言ってもよく聞くのが“スイム”が苦手というものです。小・中学校以来泳いだ事がない、25メートル以上泳げない、という人が結構います。そのため、やってみたいが、躊躇している方が多いように思います。
ただ、今年からトライアスロン競技に参加している私として、スイムは練習すれば必ず泳げるようになる!と断言出来ます。なぜなら、私自身が全く泳げなかったからです。大会までの6ヶ月間で、25メートルで息が上がって苦しかった私が1500メートルまで泳げるようになりました。これは自分の経験ですので、間違いありません。
そして、もうひとつ躊躇する理由として、トライアスロンに関する勘違いがあります。この競技は“鉄人レース”と呼ばれ、長い距離をやると思っている方が多いのです。実際は、短い距離の大会もあります。例えばスプリントと呼ばれる大会では、スイム750メートル、バイク20キロ、ラン5キロです。この距離ならば、フルマラソンに出るより、余程ハードルは低いと思います。
この競技をすることで得られるメリットは、健康な身体とタイムマネジメントと言われます。大会に参加する以上はある程度の練習は必要になります。そのため、運動する習慣がつき、体重減など健康に寄与します。そして、3種目あるので、練習が単調にならず、継続しやすい気がします。
ただ、3種目を練習するため時間が必要です。そのため、この時間を如何にして確保するかを考えることになります。その結果、タイムマネジメントにも有効と言えます。忙しい経営者、特に時間が不規則な飲食業関連の経営者が多いのは、この辺りに理由があるのではないでしょうか。
興味があるが、躊躇している方、是非一歩を踏み出し一緒にトライアスロンを楽しみましょう。