ブログ経営情報

「短気は損気」、「一晩眠れば別の考えが出る」という言葉を聞く。

子供の頃、親から「自分で出した結論を実行する前にもう一度考えてみろ」とかサラリーマン時代、先輩から「決して、一夜漬けのやっつけ仕事はするな」と言われた。要するに、「自分で自分が出した考えを、その考えが正しいか再考し決定せよ」ということである。

前述のような日常的なアイデア出しから世紀の大発明と言われる発明・発見に至るまで、どのようにしてアイデアを創造するか、その創造プロセスの解明に大きな意味を感じる。 一般的に、創造性の開発は、脳の働きと関連があるとされる多くの書物がある。

あるアイデアを出したいという命令が脳の神経細胞に伝わり、その神経細胞を通して大脳新皮質を刺激し、言語的、論理的思考を司る左脳、直感的、総合的思考を司る右脳を刺激し、アイデアが創造されるといわれている。そして、アイデアを出したいという意識を強く持ち続けることが発明・発見には必要であるとされている。その一例としてアルキメデスが王からの命令「王冠を壊さないで本物か、偽物かを判別せよ」に対し湯船の中で浮力の原理を発見したのは有名な話である。

又、数学者でエッセイストでもある奈良女子大学岡清教授(1971年~1978年)の言葉に、創造性開発について「徹底的に考えよ、タテヨコナナメ十文字考えぬいて、それでもだめなら寝てしまえ、寝ているうちに創造性の扉が開く」という言葉がある。絶えず一つのアイデアを出そうという強い意志が働くとその意思が脳神経を通して大脳新皮質を刺激し、寝ている間も、又、何かのきっかけにより、アイデアが出るという一例である。

よく聞く話は、眠る時もメモ帳をまくら元に置き寝ている間に、夢の中で、気がついたことがあれば忘れないうちのメモをとるということであるが、いまだかってそのような経験をしたことがない。しかし、前日考えたが、良いアイデアが出ない時でも、再度次の日に考えてみると満足するアイデアが出るといったことは経験する。

 

身近な話として、ケーススタディの事例文を考えている時、試験問題の採点で受講生のコメントを考えている時、に経験する。そのような訳で、現在、依頼された試験問題の作問は必ず一週間程度の余裕をおき依頼者に提出する。

 

創造性開発の大家であるサイバネティクスと大脳生理学より創造工学を提唱した中山正和氏は、「問題とは3日かかっても解決できない問題」であると言う。

 

ある企業の家訓として「念ずれば花開く」という言葉が額に入れ、飾られている。

今後も、集中して徹底的に考え、良いアイデア出しを行うということを通して、自己研鑽に努めるとともに、周囲の方のために貢献して行きたい。

創造性開発 思考は熟成する    長屋 勝彦

2013/04/08
長屋 勝彦

「短気は損気」、「一晩眠れば別の考えが出る」という言葉を聞く。

子供の頃、親から「自分で出した結論を実行する前にもう一度考えてみろ」とかサラリーマン時代、先輩から「決して、一夜漬けのやっつけ仕事はするな」と言われた。要するに、「自分で自分が出した考えを、その考えが正しいか再考し決定せよ」ということである。

前述のような日常的なアイデア出しから世紀の大発明と言われる発明・発見に至るまで、どのようにしてアイデアを創造するか、その創造プロセスの解明に大きな意味を感じる。 一般的に、創造性の開発は、脳の働きと関連があるとされる多くの書物がある。

あるアイデアを出したいという命令が脳の神経細胞に伝わり、その神経細胞を通して大脳新皮質を刺激し、言語的、論理的思考を司る左脳、直感的、総合的思考を司る右脳を刺激し、アイデアが創造されるといわれている。そして、アイデアを出したいという意識を強く持ち続けることが発明・発見には必要であるとされている。その一例としてアルキメデスが王からの命令「王冠を壊さないで本物か、偽物かを判別せよ」に対し湯船の中で浮力の原理を発見したのは有名な話である。

又、数学者でエッセイストでもある奈良女子大学岡清教授(1971年~1978年)の言葉に、創造性開発について「徹底的に考えよ、タテヨコナナメ十文字考えぬいて、それでもだめなら寝てしまえ、寝ているうちに創造性の扉が開く」という言葉がある。絶えず一つのアイデアを出そうという強い意志が働くとその意思が脳神経を通して大脳新皮質を刺激し、寝ている間も、又、何かのきっかけにより、アイデアが出るという一例である。

よく聞く話は、眠る時もメモ帳をまくら元に置き寝ている間に、夢の中で、気がついたことがあれば忘れないうちのメモをとるということであるが、いまだかってそのような経験をしたことがない。しかし、前日考えたが、良いアイデアが出ない時でも、再度次の日に考えてみると満足するアイデアが出るといったことは経験する。

 

身近な話として、ケーススタディの事例文を考えている時、試験問題の採点で受講生のコメントを考えている時、に経験する。そのような訳で、現在、依頼された試験問題の作問は必ず一週間程度の余裕をおき依頼者に提出する。

 

創造性開発の大家であるサイバネティクスと大脳生理学より創造工学を提唱した中山正和氏は、「問題とは3日かかっても解決できない問題」であると言う。

 

ある企業の家訓として「念ずれば花開く」という言葉が額に入れ、飾られている。

今後も、集中して徹底的に考え、良いアイデア出しを行うということを通して、自己研鑽に努めるとともに、周囲の方のために貢献して行きたい。

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絆の喪失~後輩の死去に際して~ 【長屋勝彦】

2013/03/11
長屋 勝彦

出張先から大学時代の先輩のNさんから後輩S君の死去の報を聞いた。

後輩とは部活として能楽部で宝生流の謡曲に明け暮れていた時の、2年下の後輩である。学部は、小生は商学部であるが、S君は文理学部で数学を専攻していた。授業が終わると部室に飛び込み、軽く唸り、グランドでソフトボールをしていた。能楽クラブで過ごしたのは、謡曲が好きだということより、部室が畳の部屋であり、隣の部屋が囲碁クラブ、部室の近くにグランドがあるということもあり、気軽に寛げるからであった。

 

卒業後も、S君は小生の就職した会社の工場(当時工場勤務)を訪ねてきてくれたり、小生が本社(東京)転勤後も時々会い、仕事について議論をする間柄である。又、本社転勤後しばらくの間S君の紹介で大学の数学の教授のゼミに確率論(待ち行列)の授業を受けたこともある。Nさん、S君は議論好きで、いい意味で理論家であり、それでいてさっぱりしたところがあり、妙に気があった。違うところは、NさんとS君は謡が好きであり、卒業後、謡の免許皆伝に相当する職分の資格を習得し、現在に至るまで謡を続けているが、入社後しばらくは続けていたが、それ以後は途絶えている。

 

小生は仕事の関係上通夜のみに参列させていただいたが、S君は会社を退職後も、ボランティア活動として世田谷区役所の仕事に係っていたこともあり、謡曲関係の方、ボランティア関係の方が大勢参列された。印象に残ったのは通夜の最後に謡曲クラブの方全員でS君の霊前で謡曲を謡ったことである。又、気丈な態度でふるまっておられたご令室様、ご母堂様のお姿も印象に残った。

 

アンドリューカーネギーの創造性開発に関する話で、創造性を阻害する要因として、貧困の恐怖、友情を含め愛情喪失の恐怖、死の恐怖があるが、死の恐怖に対し、死については自分がしばらく眠るときと考えるか、どこかの世界へ行くと考えると、気が楽になるということを聞いた。要するに死については避けて通れないことであり、深く考えそれ以上悩まないということの様である。

 

自分の死生観は、現に生きて自分のミッションを果たしつくすことであると考えている。通夜の席ではNさんを始め大学の先輩と世間話をした。この年になってもやはり先輩と話をしていると色々なアドバイスがもらえ、頼りになると感じた。このようなめぐり合いを作ってくれたS君に感謝し帰途に着いた。

以上

「せっかく」を付けて話をしてみよう 【岩本 亨】

2013/02/04
岩本 亨

オリンピックに二回出場し、銅メダルと銀メダルを獲得したマラソンランナーの有森裕子さん。彼女とは直接面識はないが、株式会社リクルートに同時期に在籍していた。彼女の直属の上司だったY君と同じ職場で働いていたことがある。彼が私に教えてくれたこと。「有森と話していて、すごいなぁって思ったのは、彼女は『どうせ』って言葉を使わないんだ。どんな大変なことがあっても『せっかく』を付けて話をする・・・」

例えば、足の調子が悪くなり、本来の練習ができなくなったとき、「せっかく練習できないんだから、普段考えられないことをじっくり考えよう」って感じらしい。

 

昨年、私は50歳の誕生日を迎えた。生涯現役で少しでも社会貢献したい。仕事をし続けたいと考え、独立開業した。最近、「どうせもう、50歳なんだから努力しても無駄じゃないか・・・?」という気持ちが過る(よぎる)ことがある。そんな自分に、自分自身でもびっくりする。20代、30代の感覚で言うと、50歳はもう老年に近いイメージではないだろうか。20年前そう思っていた。いざ自分がそうなると、まだまだ若い気持ちで日々活動しているが、ふとした時に、「どうせ」を付けてしまうのだ。

「どうせ」を付けるとネガティブ思考に、「せっかく」を付けるとポジティブ思考になる。人間諦めたら成長もない。今後20年、30年活躍するために、改めて「せっかく」の大切さを噛み締めている昨今である。

2013年の箱根駅伝に思う~企業経営の在り方~ 【長屋勝彦】

2013/01/14
長屋 勝彦

毎年、テレビで箱根駅伝を観戦するのがここ数十年来の習慣である。

今年は予選会から勝ち上がってきた日本体育大学が30年振りに総合優勝した。終了後、同大学の別府監督の「優勝の原因はチームが一つになれたことによるものです。」という談話が印象に残った。

 

「チームがひとつになれば,選手たちの目の色は変わる、選手一人ひとりがみずからの生活を律し,生きる基本から見直し,実践しはじめる、それをみんなで取り組んだ」ということだ。そのためには、3年生をキャプテンに指名し強力なリーダーシップのもとに当たり前のことを当たり前にやる。決められた時間に就寝し、決められた時間に起床し、決められたトレーニングを自発的に行う。いわば、「基本の基」に徹するということである。

 

翻って、企業経営の場合はどうであろうか。

このこと(「基本の基」)は企業経営にも当てはまる。企業としてのビジョンなり目標を持ち、その目標を達成するための計画を作成し、実施し、振り返り、その振り返りを次の計画に反映するというPDCAの繰り返し(マネジメントサイクルの形成)であるが、その場合、三つのことを肝に銘じ行動することが必要である。一つ目は、経営に対する原理原則を遵守することであり、二つ目は情報を共有化することであり、三つ目はビジョンを実現させようとする情熱をもつことである。

 

一つ目の原理原則は、マーケティング面では3Cであり、SWOT分析、5force、4Pといった原則に基づいた活動を行うことであり、二つ目の情報の共有化は活動のプロセス、活動の結果を全社員で共有し全社員の心を一つにすることであり、三つ目はビジョンの実現を使命と考え情熱を持ってその達成に努めることである。

 

今回の箱根駅伝をとおして、「基本の基」の重要性を認識した。

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社内旅行に参加して 【長屋勝彦】

2012/12/10
長屋 勝彦

精密加工機械部品製造会社の社内旅行に参加した。東北の秋の紅葉を愛でる旅である。その会社は、柔軟な納期対応により、高品質の製品を顧客に提供している。そのため、価格は多少高くても多くの優良企業と直接取引し、欧州経済の停滞、中国関係の悪化にもかかわらず好調な業績を保持している。その原因は、いわゆる匠の技という領域には程遠いが作業者である熟練された技能にある。

 

社長は、町工場規模から20歳代半ばで独立した方で、社員教育に熱心である。今から10年前、この会社の社員教育・指導の依頼を受けた。社員教育といっても技術面ではなく、自分自身の経験を通して優れた技術者、管理者となるための取り組み方、心構えについての指導である。

 

現在の作業レベルは、時間(残業)をかけてどうにか顧客の要求する製品を作り、顧客に届けている水準である。この会社が今後も生き残るには、時間をかけないで(残業をしないで)現在の作業レベルの仕事をこなし、よりレベルの高い(高精度)仕事への取り組みが必要である。そのための方策は自分自身で考え実行するよりほかは無い、いわば創出(仮説検証)の世界である。そのためには、自分が仕事で一流になるのだという気概を持つことが必要であり、そのための心構えを作業員(管理者を含め)に植え付けるのが社長から依頼された使命であると考えている。

 

常々従業員に、「自分のビジョンを持ち、この世界で一流になるように」と話しているが、反面、従業員個々人が個性を出しすぎると会社全体のチームワークにひびが入る。組織で仕事をするにはチームワークとしての和も必要であり、個人の力量アップと組織の風土作りが重要であると思っている。

宴会の席でスピーチを求められたが、「今回の社内旅行の意義は、野外研修であり、仕事を離れたときに何かを感じて帰るとともに、同じ釜の飯を食っていることであり、チームとしての連帯を深める場であって欲しい」という話をした。スピーチ後、診断士である自分にもこのことはいえると思った。 今回の旅行は、東北の紅葉を体験するとともに多くの人と話し、行動でき有意義なものであった。