吉田健司
個人情報保護法が全面施行されてから約10年が経過した。個人情報保護法は、個人情報の保護に関する法律のことで、平成15年5月に公布され、平成17年4月に全面施行された。当時私は企業に勤めていたが、その経験から個人情報を理解し、個人情報を取得するときのルールを理解し、そして安全管理措置等を実施するのは簡単なことではないと思う。その個人情報保護法について、私は、最近の動向を注目している。なぜなら個人情報保護法の改正法が平成27年9月に交付され、2年以内に施行することが決まっているからである。この改正法において、個人情報保護委員会が新設された。個人情報保護委員会は、個人情報の保護に関する独立機関である。この委員会のことは知っておくべきだと思う。
個人情報保護委員会の情報によると、個人情報の保護に関する法律の改正法は、平成29年12月20日の閣議決定により、平成29年5月30日に全面施行されることが決定した。これまで5,000人分以下の個人情報を取り扱う事業所は個人情報保護法が適用される対象ではなかったが、全面施行後は、5,000人分以下の個人情報を取り扱う事業所であっても個人情報保護法が適用されることになる。個人事業主、NPO・自治会等の非営利組織も含め個人情報を事業に活用するすべての事業者に個人情報保護法が適用になると広報されている。
今個人情報保護委員会が、新たに対象になる中小企業や小規模事業者向けに、個人情報の取扱いに関する基本的なルールを紹介する説明会を全国で開催している。私の顧問先企業では、来年2月ごろに全社員向けに勉強会を開催するなどの準備を進めているが、全面施行まで半年を切っているので、準備がこれからの事業者の方には、個人情報保護委員会のホームページなどで情報を入手することをお薦めしたい。
個人情報保護法の改正 吉田健司
吉田 健司
個人情報保護法が全面施行されてから約10年が経過した。個人情報保護法は、個人情報の保護に関する法律のことで、平成15年5月に公布され、平成17年4月に全面施行された。当時私は企業に勤めていたが、その経験から個人情報を理解し、個人情報を取得するときのルールを理解し、そして安全管理措置等を実施するのは簡単なことではないと思う。その個人情報保護法について、私は、最近の動向を注目している。なぜなら個人情報保護法の改正法が平成27年9月に交付され、2年以内に施行することが決まっているからである。この改正法において、個人情報保護委員会が新設された。個人情報保護委員会は、個人情報の保護に関する独立機関である。この委員会のことは知っておくべきだと思う。
個人情報保護委員会の情報によると、個人情報の保護に関する法律の改正法は、平成29年12月20日の閣議決定により、平成29年5月30日に全面施行されることが決定した。これまで5,000人分以下の個人情報を取り扱う事業所は個人情報保護法が適用される対象ではなかったが、全面施行後は、5,000人分以下の個人情報を取り扱う事業所であっても個人情報保護法が適用されることになる。個人事業主、NPO・自治会等の非営利組織も含め個人情報を事業に活用するすべての事業者に個人情報保護法が適用になると広報されている。
今個人情報保護委員会が、新たに対象になる中小企業や小規模事業者向けに、個人情報の取扱いに関する基本的なルールを紹介する説明会を全国で開催している。私の顧問先企業では、来年2月ごろに全社員向けに勉強会を開催するなどの準備を進めているが、全面施行まで半年を切っているので、準備がこれからの事業者の方には、個人情報保護委員会のホームページなどで情報を入手することをお薦めしたい。
顧客は誰?とつぶやく 吉田健司
吉田 健司
前回のブログは、ドラッカーの「現代の経営」をテーマとした。そこでも触れたが、私にはもう一つドラッカーの愛読書がある。それは、毎年1回は通読すると決めている「マネジメント」(全訳版)である。私が読んでいるのは、1973年初版「無修正版」4分冊(2008年第1版日経BP社)である。「マネジメント」といえば、「もしドラ」で有名になったので、ご存知の方も多いと思う。また、「もしドラ」の影響もあり、エッセンシャル版マネジメント(2001年初版発行ダイヤモンド社)を読まれた方も多いと思う。私は、日経BP社の「マネジメント」(全訳版)を毎年読んでいるが、毎回新しい発見や気づきがあり、新鮮で楽しい。最近、中小企業の経営者や経営幹部の方と話をする機会が増え、経営を考えることが多くなったためか、あらためてなるほどと思う言葉にたくさん出会う。
特に考えさせられるのが、質問のフレーズである。参考に、「マネジメント(第1分冊)」(日経BP社)よりいくつか紹介する。
「顧客は誰か?」
「顧客にとっての価値は何か?」
「自社の事業は何か?」
「自社の将来の事業は何か?」
「将来、目標を達成するために今何をすべきか?」
私は、ドラッカーの著書で自問自答することの大切さを学んだように思う。頭の中で自問自答するだけでなく、「顧客は誰か?」とつぶやくこともあり、口癖になりそうである。
また、この「マネジメント」は、経営の視点から何かを考えるときにヒントとなるものが必ずあるので、私は、書棚の手に取りやすいポジションにおき参考書としても日ごろ活用している。「現代の経営」とあわせて一読されることをお薦めする。
経営学の古典を読む 吉田健司
吉田 健司
「世界で最初の総合的経営書を知っていますか」と、私はある研究会で参加者に投げかけてみた。答えを返してくれた方はいなかったが、私もこれまで意識したことはなかったので、期待していた反応であった。スピーチのつかみにこの言葉を使わせてもらった。意図した答えは、「現代の経営」である。ダイヤモンド社のドラッカー名著集2.・3現代の経営(上・下)で認識した言葉である。
私は、ドラッカーの書を会社勤めの時代から読んできた。特に、はじめて読むドラッカーマネジメント編「チェンジ・リーダーの条件」、自己実現編「プロフェッショナルの条件」、技術編「テクノロジストの条件」は、自分で読み込み、部下に紹介し、課長クラスの部下には、任意で感想文の提出を求めたこともあった。また、マネジメントの全訳版は、今でも1年に1回は通読すると決めている。
私の場合、今まで「現代の経営」を読むきっかけがなかった。最近、目標管理に関するある研究事業に参加したので、「現代の経営」を読むことにした。その理由は、「現代の経営」で目標管理MBOの概念が紹介されたとされるからである(ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レビュー2003年11月号「P.F.ドラッカーマネジメントの源流」。
私が読んだ感想を一言でいうと、論語のように奥深い古典であった。ドラッカー名著集2.・3現代の経営(上・下)は、全部で550ページ程度になるが、5月のブログで紹介した私の三読の通り、続けて三回読んだ。読むたびに新たな発見と学びがある。ドラッカーの世界的評価は「現代の経営」によって確立されたとされるが、ドラッカーがまえがきで読みやすい入門書を意図したと説明しているとおり、マネジメントを総合的に学ぶ教科書として、一読されることを強くお薦めする。
孫子を学ぶ私の教科書 吉田健司
吉田 健司
週刊ダイヤモンドの2016年9月10日号で「孫子」の特集が組まれていた。2,500年前の中国の兵法書が世界各国でビジネスパーソンに読み継がれている。この「孫子」をビジネス書として学ぶためのテキストとして一読をお薦めしたい。私も「孫子」を愛読してきたので、今回は孫子について書きたいと思う。
私が孫子の兵法を知ったのは、武田信玄の軍旗に書かれた「風林火山」が、孫子の「はやきことは風の如く、しずかなることは林の如く、侵掠(しんりゃく)することは火の如く、動かざることは山の如し」の略と分かったときだったと思う。
「風林火山」と同様、日常生活の中には、古代中国の歴史や書籍に由来することわざなどが多い。それらは義務教育やその後の学校教育などで学んだものも多く、意識していなくても、それらを使って思考していることもあるだろう。
ただ、孫子など古典の有名な1節を学んで、思考の一助とするだけではもったいない。私は、社会人になって中国古典百語百話4孫子(村山孚著PHP研究所)を読み、多くのことを学んだ。
そして百語百話に刺激を受けて、岩波文庫の孫子(金谷治訳注)を読み、孫子の全文にふれた。原文を読むことは難しいが、読み下し文、現代文、解説を読むことで基礎的な理解は得られる。これは他の古典も同じで、岩波文庫の古代中国の古典を何年もかけて読破した。
その後は、古代中国に関する講談社学術文庫を読むようになった。その中の一冊に「孫子」(浅野裕一著)がある。冒頭の週刊ダイヤモンドの特集記事でも著者のインタビュー記事とともに取り上げられている。この「孫子」と「大学」(宇野哲人全訳注)、「易の話(易経入門書)」(金谷治)は、講談社学術文庫の中でも、特別な愛読書で、定期的に再読している。
思うに、古典を学び役立てるには、自分なりに考えてみる必要がある。自分の体験や関心事などと照らし合わせながら読むことも大切である。
百聞は一見にしかず 吉田健司
吉田 健司
連日熱戦が報じられているリオ・オリンピックに思うことがある。それはスポーツを通して多くのことを学んできたということである。社会人となり、仕事での自己創造に取り組む原動力となったのは、スポーツ(私の場合はテニス)での経験であった。スポーツで一流になるために取り組んできた経験は、仕事人として一流になる道を示してくれたと、私は思っている。
ただ、自分自身が経験できることはそれほど多くないので、他人の経験から学ぶことも大切である。私にとって他人の経験を学ぶ中心は読書であるが、テレビのニュース番組やスポーツ番組なども有用である。
たとえば組織を考えてみよう。組織が成立するために必要な3つの条件として、共通目的(組織目的) 、協働意思(貢献意欲) 、コミュニケーションが挙げられる。組織の3要素といわれる。自分自身の経験として多様な組織を短期間で経験することは難しいが、組織の3要素を意識してテレビ番組をみることはできる。
オリンピックの場合、共通目的、協働意思は高いレベルで存在しているので、視点をコミュニケーションに絞る。監督、コーチの存在、キャプテンなどのリーダーの存在、団体競技のチームワーク、ダブルス・デュエット・ペアなどの二人のチームワーク、個人のパフォーマンスなどをテーマに、様々なコミュニケーションのありようを観察する。そして観察したことについて思考をめぐらす。学んだことの確認ができ、新たな気づきが得られると思う。
「百聞は一見にしかず」とことわざにあるように、繰り返し他人の話を聞くよりも,実際に自分の目でたしかめてみたほうがよくわかる。他人の話を聞くことは大切である、あわせて自分の目でたしかめる姿勢も大切であると思う。