吉田健司
新年度を迎える時期になった。この時期、私も会社勤めのころ、別れや出会いを何度も経験した。新たな環境への不安は何度経験しても変わらないが、新年度を迎えて、何か新しいことにチャレンジしようという意欲にかられる時期でもある。
そのようなときは、「社会人基礎力」で自己評価してはいかがだろうか。
「社会人基礎力」は、平成18年2月に経済産業省の産学有識者委員会で定義づけしたもので、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力とされている。
《社会人基礎力》
1. 前に踏み出す力(アクション) ~一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力~
① 主体性: 物事に進んで取り組む力
② 働きかけ力: 他人に働きかけ巻き込む力
③ 実行力: 目的を設定し確実に行動する力
2. 考え抜く力(シンキング)~疑問を持ち、考え抜く力~
① 課題発見力: 現状を分析し目的や課題を明らかにする力
② 計画力: 課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力
③ 創造力: 新しい価値を生み出す力
3. チームで働く力(チームワーク)~多様な人々とともに、目標に向けて協力する力~
① 発信力: 自分の意見をわかりやすく伝える力
② 傾聴力: 相手の意見を丁寧に聴く力
③ 柔軟性: 意見の違いや立場の違いを理解する力
④ 情況把握力: 自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力
⑤ 規律性: 社会のルールや人との約束を守る力
⑥ ストレスコントロール力: ストレスの発生源に対応する力
上記の「ストレスコントロール力」については、レジリエンスという概念を学んでおくと良いと思う。
社会人基礎力をマップとして、興味のある能力要素から取り組むことをおすすめする。面白いと思えるテーマは学習が継続し自己啓発を深めることができる。
社会人基礎力から自己啓発のテーマを探す 吉田健司
吉田 健司
新年度を迎える時期になった。この時期、私も会社勤めのころ、別れや出会いを何度も経験した。新たな環境への不安は何度経験しても変わらないが、新年度を迎えて、何か新しいことにチャレンジしようという意欲にかられる時期でもある。
そのようなときは、「社会人基礎力」で自己評価してはいかがだろうか。
「社会人基礎力」は、平成18年2月に経済産業省の産学有識者委員会で定義づけしたもので、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力とされている。
《社会人基礎力》
1. 前に踏み出す力(アクション) ~一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力~
① 主体性: 物事に進んで取り組む力
② 働きかけ力: 他人に働きかけ巻き込む力
③ 実行力: 目的を設定し確実に行動する力
2. 考え抜く力(シンキング)~疑問を持ち、考え抜く力~
① 課題発見力: 現状を分析し目的や課題を明らかにする力
② 計画力: 課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力
③ 創造力: 新しい価値を生み出す力
3. チームで働く力(チームワーク)~多様な人々とともに、目標に向けて協力する力~
① 発信力: 自分の意見をわかりやすく伝える力
② 傾聴力: 相手の意見を丁寧に聴く力
③ 柔軟性: 意見の違いや立場の違いを理解する力
④ 情況把握力: 自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力
⑤ 規律性: 社会のルールや人との約束を守る力
⑥ ストレスコントロール力: ストレスの発生源に対応する力
上記の「ストレスコントロール力」については、レジリエンスという概念を学んでおくと良いと思う。
社会人基礎力をマップとして、興味のある能力要素から取り組むことをおすすめする。面白いと思えるテーマは学習が継続し自己啓発を深めることができる。
私にとってのコーチング2 吉田健司
吉田 健司
昨年の2月のブログで「私にとってのコーチング」について書いた。そして、そのブログの最後に「自己改善のスキルとして、コーチングに向き合うことをお薦めしたい。」と書いた。この自己改善のキーワードとして、私は、自省とメタ認知を多用しているが、これらは自分自身をコーチングするきっかけにもなると思う。
メタ認知で自分を客観的に認識し、自分と対話しながら、自分に質問しながら、自分自身の潜在能力や問題の解決策を自主的に引き出し、目標達成を目指すことが習慣となれば、自分へのコーチングは何処でも何時でもできるので、働き方が大きく変わると思う。何処でも何時でもできる点では、考えることも同じである。論理的思考スキルを活用して考える習慣をあわせて身につけたいものである。
私は、顧問先企業でコーチングを含めたコミュニケーションスキルを学ぶことの大切さを伝えている。自分自身とコミュニケーションするにしても、他人とコミュニケーションするにしても、基本的なスキルを学んで身につけることは大切である。
勉強する、学問をする、教えを受けたり見習ったりして知識や技能を習得する、経験や体験を通して知識や知恵を得るなどの時間を惜しむことなく学び続けてほしいと願っている。
コミュニケーションに関して最近腹落ちしたことがある。
コミュニケーションに関する研修資料や書籍に登場するアメリカの心理学者メラビアンの法則の数字についてである。例えば、言葉などの言語が7%、音声が38%、態度・表情が55%とされている。私はこの数字が初対面の人を認識する割合という記述を読んだとき、なるほどと思った。
ビジネスにおいて初対面の人とコミュニケーションする機会は多い。したがって視覚情報の影響度に留意するとともに、伝わりにくい言語情報を伝える技術を高める努力が大事だと再認識している今日この頃である。
自己啓発を考える 吉田健司
吉田 健司
厚生労働省から平成27年度「能力開発基本調査」の取りまとめ結果が、公表されている。
以前一度テーマとして取り上げたが、「能力開発基本調査」は、国内の企業・事業所と労働者の能力開発の実態を明らかにすることを目的として、平成13年度から毎年行われている。
この調査のうち、個々の労働者の教育訓練の実施状況などを調べる「個人調査」から、正社員の自己啓発に注目してみた。
①自己啓発の実施方法
ラジオ、テレビ、専門書、インターネット等による自学、自習(49.4%)
社内の自主的な勉強会、研究会への参加( 29.1%)
社外の勉強会、研究会への参加( 24.1%)
民間教育訓練機関の講習会、セミナーへの参加( 22.9%)
通信教育の受講( 19.4%)
②自己啓発を行った主な理由
現在の仕事に必要な知識・能力を身につけるため(84.4%)
将来の仕事やキャリアアップに備えて(59.0%)
資格取得のため(32.0%)
③自己啓発における問題点
仕事が忙しくて自己啓発の余裕がない(59.3%)
費用がかかりすぎる( 29.7%)
家事・育児が忙しくて自己啓発の余裕がない( 21.8%)
どのようなコースが自分の目指すキャリアに適切なのかわからない( 20.4%)
自己啓発とは、「能力開発基本調査」の用語解説によれば、労働者が職業生活を継続するために行う、職業に関する能力を自発的に開発し、向上させるための活動をいう( 職業に関係ない趣味、娯楽、スポーツ健康増進等のためのものは含まない。) 。
上記調査結果から、企業が能力開発の基本を自己啓発と位置づけ推進するには、支援制度の充実だけでは足らず、その必要性について従業員の認識を深めることが大切と学んだ。
自己啓発と職場での計画的OJTや職場外研修とのかかわりをあらためて考える今日この頃である。
孫の成長を実感した出来事 吉田健司
吉田 健司
小学六年生の孫が冬休みに入り、今年も泊まりに来た。そして、いつものように「通知表(あゆみ)」の内容を私に報告にきた。通知表を見ながら孫と短い言葉を交わす時間を、私はとても楽しみにしている。
今回はちょっとした驚きがあった。
通知表の項目の一つに「総合的な学習の時間の記録」がある。テーマは、「12才のハローワーク」で、先生のコメント欄には、経営コンサルタントに興味を持ってインターネットや本を使って調べたこと、働くことを考えるきっかけとなったことなどが書かれていた。
私の知っている孫の日常からして、「経営コンサルタント」に興味を持つということは少し意外であった。
私が経営コンサルタントの仕事をしていると話すと、「え、本当?」と、とても驚いた様子であった。私の名刺や写真付きの会社のパンフレットなどを見せると、しばらく見入っていたが、「中小企業診断士の資格を持っているの?」と質問されたので、今度は私が驚いた。
中小企業診断士を知っているのかと尋ねたところ、「調べたものに載っていた」と返ってきた。外見からではなく、孫の成長を実感できた出来事であった。
小学生のときに、仕事に対する自己イメージを考える学習をしていることにも少し驚いた。
と同時に、生涯問い続けるであろう、シャイン博士の3つの問いを思い出した。
「自分にできることは何か?」
「自分は何をやりたいのか?」
「自分は何をやることに価値を感じるか?」
ルーチンワークは創造的な仕事を駆逐する 吉田健司
吉田 健司
「グレシャムの法則」は、イギリスの グレシャムが唱えたとされる「悪貨は良貨を駆逐する」という法則である。ある社会で材質の悪い貨幣と良質の貨幣とが同一の価値をもって流通している場合、良質の貨幣は使用せずに保持されたり、溶解されて地金にされたり、輸出されたりなどして市場から消えて、悪い貨幣が流通するという法則である。
では、「計画のグレシャムの法則」とはどのような法則だろうか。これは、1978年に「経済組織における意思決定過程の先駆的研究」によりノーベル経済学賞を受賞した米国のハーバート・A・サイモンが唱えた法則で、「ルーチンワークは創造的な仕事を駆逐する」というものである。ルーチンワーク、すなわちいつも通りの定型的な仕事量が多いと、長期を想定したり、抜本的に仕事のやり方を変更したりといった創造的な仕事が、後回しにされるという警鐘である。
働き方改革を考えるにあたっても、「計画のグレシャムの法則」は、重要な示唆を与えてくれる。日常業務が多忙という理由で、それを改善する工夫を後回しにしたり、そのために必要な学習を後回しにしたり、本気で取り組まなかったりする状況に陥ってないだろうか。
そのような組織や人は、まず多忙な日常を「見える化」するのが良いと思うが、その結果をどのように分析するかも考えておかなければならない。私はそのためのキーワードの一つが判断力だと思っている。日常業務を大小、さまざまな判断の連続であると捉えると、多忙かどうかは、仕事の絶対量だけでなく、判断の拙劣が大きく影響するのではないかと思うからである。
仕事における判断は、意思決定という言葉におきかえて学ぶと良いと思う。そのため、組織の意思決定過程を研究したハーバート・A・サイモンが著した「経営行動(ダイヤモンド社)」を、私は愛読している。