コミュニケーション
精密加工機械部品製造会社の社内旅行に参加した。東北の秋の紅葉を愛でる旅である。その会社は、柔軟な納期対応により、高品質の製品を顧客に提供している。そのため、価格は多少高くても多くの優良企業と直接取引し、欧州経済の停滞、中国関係の悪化にもかかわらず好調な業績を保持している。その原因は、いわゆる匠の技という領域には程遠いが作業者である熟練された技能にある。
社長は、町工場規模から20歳代半ばで独立した方で、社員教育に熱心である。今から10年前、この会社の社員教育・指導の依頼を受けた。社員教育といっても技術面ではなく、自分自身の経験を通して優れた技術者、管理者となるための取り組み方、心構えについての指導である。
現在の作業レベルは、時間(残業)をかけてどうにか顧客の要求する製品を作り、顧客に届けている水準である。この会社が今後も生き残るには、時間をかけないで(残業をしないで)現在の作業レベルの仕事をこなし、よりレベルの高い(高精度)仕事への取り組みが必要である。そのための方策は自分自身で考え実行するよりほかは無い、いわば創出(仮説検証)の世界である。そのためには、自分が仕事で一流になるのだという気概を持つことが必要であり、そのための心構えを作業員(管理者を含め)に植え付けるのが社長から依頼された使命であると考えている。
常々従業員に、「自分のビジョンを持ち、この世界で一流になるように」と話しているが、反面、従業員個々人が個性を出しすぎると会社全体のチームワークにひびが入る。組織で仕事をするにはチームワークとしての和も必要であり、個人の力量アップと組織の風土作りが重要であると思っている。
宴会の席でスピーチを求められたが、「今回の社内旅行の意義は、野外研修であり、仕事を離れたときに何かを感じて帰るとともに、同じ釜の飯を食っていることであり、チームとしての連帯を深める場であって欲しい」という話をした。スピーチ後、診断士である自分にもこのことはいえると思った。 今回の旅行は、東北の紅葉を体験するとともに多くの人と話し、行動でき有意義なものであった。
社内旅行に参加して 【長屋勝彦】
長屋 勝彦
精密加工機械部品製造会社の社内旅行に参加した。東北の秋の紅葉を愛でる旅である。その会社は、柔軟な納期対応により、高品質の製品を顧客に提供している。そのため、価格は多少高くても多くの優良企業と直接取引し、欧州経済の停滞、中国関係の悪化にもかかわらず好調な業績を保持している。その原因は、いわゆる匠の技という領域には程遠いが作業者である熟練された技能にある。
社長は、町工場規模から20歳代半ばで独立した方で、社員教育に熱心である。今から10年前、この会社の社員教育・指導の依頼を受けた。社員教育といっても技術面ではなく、自分自身の経験を通して優れた技術者、管理者となるための取り組み方、心構えについての指導である。
現在の作業レベルは、時間(残業)をかけてどうにか顧客の要求する製品を作り、顧客に届けている水準である。この会社が今後も生き残るには、時間をかけないで(残業をしないで)現在の作業レベルの仕事をこなし、よりレベルの高い(高精度)仕事への取り組みが必要である。そのための方策は自分自身で考え実行するよりほかは無い、いわば創出(仮説検証)の世界である。そのためには、自分が仕事で一流になるのだという気概を持つことが必要であり、そのための心構えを作業員(管理者を含め)に植え付けるのが社長から依頼された使命であると考えている。
常々従業員に、「自分のビジョンを持ち、この世界で一流になるように」と話しているが、反面、従業員個々人が個性を出しすぎると会社全体のチームワークにひびが入る。組織で仕事をするにはチームワークとしての和も必要であり、個人の力量アップと組織の風土作りが重要であると思っている。
宴会の席でスピーチを求められたが、「今回の社内旅行の意義は、野外研修であり、仕事を離れたときに何かを感じて帰るとともに、同じ釜の飯を食っていることであり、チームとしての連帯を深める場であって欲しい」という話をした。スピーチ後、診断士である自分にもこのことはいえると思った。 今回の旅行は、東北の紅葉を体験するとともに多くの人と話し、行動でき有意義なものであった。
環境変化に柔軟に適応すれば生き残れる 【岩本 亨】
岩本 亨
ダーウィンは進化論の中で「最後まで生き残る種族とは、強いものでも知能が高いものでもない。変化できるものだ」と唱えています。環境変化に対応できないものは生き残れないということですが、これは生き物でも、組織でも同様です。
今年6月のブログにも書きましたが、金融円滑化法が今年度末で期限切れを迎えます。11月1日に金融担当大臣が「期限切れ後も、対応は何ら変わらない。考え方を踏襲していく」との談話を発表しました。「借入金元本の返済猶予(リスケ)を引き続きしてくれる」と解釈できそうですが、そうではないと思います。
もともと金融円滑化法は、「リスケ要請があったら、いったん受け入れてあげなさい。ただし一年以内にきちんとした経営改善計画を策定し、それに真摯に取り組み、成果を上げることが条件です」という趣旨です。その前半部分だけを根拠に「リスケは法律で認められた権利だ!」と主張する経営者もいたと聞きました。
では、今年度末の期限切れ以降はどうなるのでしょうか?。後半部分の状況次第で対応は変わるということだと思います。法律に定められた通り、リスケしてもらっても、一年以内にきちんと経営改善計画を策定して、真摯に取り組み、成果を上げている企業については引き続き支援してもらうことができるでしょう。ただし、そうでない企業は支援打ち切りになる可能性が高いと考えた方が良いと思います。
企業経営を考えれば当たり前のことです。自己資本と借入金で事業をしている場合、事業の儲けによって借入金を返済しなくてはなりません。景気が悪くなって、儲からなくなっても約束したお金は返さなければなりません。きちんとした経営者は、約束を守るために必死になります。
でも中には、「儲からなくなったのは、自分のせいじゃない。景気が悪いからだ。政治が悪いから景気が良くならないんだ」と言っている経営者もいます。この経営者のをどう考えますか?
友人から頼まれてお金を貸しました。約束の期限になっても返してきません。催促すると「景気が悪くて儲からなくなったから返せないんだ。俺が悪いんじゃない」と言われました・・・。と同じようなことです。もうしばらくはお金を返してくれるのを待つかもしれませんが、いつか限界が来ると思います。その人を助けてあげようなんて気持ちは、薄らいでいくと思いませんか? 金融機関も同じです。冒頭のダーウィンの言葉の通り、環境変化に適応しないと生き残れないのです。どんな組織でも、一個人でも同じです。
今年一年、いろいろな環境変化がありました。私自身どれだけそれに適応できたか? でき切れていない部分は、努力してそうなれなければなりません。そんなことを考えつつ、師走に日本中を駆け回ります。
顧客満足はどこに・・・? 【岩本 亨】
岩本 亨
東海地方のとある企業のコンサル業務が終わり、19:30過ぎの特急電車に乗った。今日は、かなりの強行軍で、名古屋で新幹線に乗り換えて、岡山に22:30過ぎに着き、レンタカーで米子に行く予定。到着は深夜2:00近くの見込み。明日は山陰でコンサル業務予定のアポイントがある。こんな風に動き回っていれば、夕方になれば疲れも出てくる。名古屋に向かう特急電車で指定席に座り爆睡し始めたとたん、検札の車掌に起こされた。これまでも何回か経験があるが、今回は深夜のドライブに備えてできる限り仮眠を取りたいと思っていた。少々カチンときて、車掌に質問した。「客が寝ているのに?起こすのか? 特急の指定席料金を払って、快適に過ごしたい客の気持ちと、検札業務で不正を排除し利益喪失を避けるという会社のミッションとどっちを大切にすべきなの?」と。顧客満足を標榜するのであれば、当然「客の気持ち」との回答のはず。だが彼は「(客が寝てても)声は掛けさせてもらっています。起きなければ、後でまた来ます」と答えた。これがサービス業なのか?
少なくともJR東日本は指定席に乗っている場合は検札しない。同じJRなのに東海はなぜそうしないのか?新幹線の主要区間で不正が横行すれば、会社の業績に関わる。それはわかる。だからと言って善良な(?)利用者に不快な思いを強いて良いのか?見解を聞いてみたいものだ。
数か月前のお昼時に、都内繁華街で打ち合わせしていて、老舗らしい天ぷら屋に入った。休日ながらランチ時間。店内はそこそこ混んでいた。急いで食事を済ませたかった私たちは、ご年配の店員に「何が早くできるか?」と聞き、同じものを発注した。なかなか来なかった。天ぷらなので揚げたてをと、揚がるたびに持ってきてくれた。「これでおしまいです」と言われたものを食べて、お勘定をし、店を出かかったタイミングで、「まだデザートが出ます」と言われた。「客の状況を配慮もできないのか?」と違和感を持った。
老舗企業は変革を積み重ねて、事業継続した結果、「老舗」と言われるまでになった。継続できたのには理由がある。顧客ニーズを読めずに、企業独自の考えた「サービス」を提供しても、支持は得られない。自分の仕事柄、いらぬ心配をしてしまった。振り返って弊社は顧客ニーズが読めているだろうか?「人のふり見て我がふり直せ」反省してみることにしよう。
交通トラブルに良く遭遇する私のつぶやき 【岩本 亨】
岩本 亨
米子空港の搭乗待合室でこの文章を作成している。12:25出発予定の羽田空港行の航空機に不具合があり、修理のための部品を次の東京からの便が運んでくるとの説明だった。変更された出発予定は16:05。思いがけずできた3時間半あまりの時間を使っているという次第。
出張が多いためか、いろいろな交通トラブルに遭遇する。
今年6月には、出張先の松江駅(島根県)から、大阪に向かおうと伯備線経由の特急やくもに乗っていたが、米子駅(鳥取県)手前で、「大雨による倒木の影響で、米子駅でしばらく停車する」とのアナウンスがあった。聞けば、松江駅発車の3時間前に発生した倒木だった。事前に情報があれば出雲空港から空路大阪に向かったはずだが、何の情報提供もなかった。18:00~セミナー講師の仕事だったため、急きょ米子駅で大阪なんば行の高速バスに乗り20分遅れで会場入りした。
今年3月には、羽田から南紀白浜(和歌山)に空路で日帰り出張の予定だったが、空港が濃霧のため着陸できない可能性があるとのことで、JRで向った。復路は航空会社のホームページで確認したところ、大丈夫そうだったので空港に向かった。カウンターで確認したところ、「東京からの便が着陸できなければ、航空機が用意できないので飛べない可能性がある」と言われた。「どうして情報提供を早くしないのか?」と詰め寄ったが、「つい先ほどそのように公表した」との回答だった。結局、陸路で帰京した。空路では往復3時間ほどだが、陸路なので10時間強の大旅行(?)になってしまった。
昨年夏には、朝、福岡空港から出雲空港(島根)に向かったが、強風のため着陸できず、大阪伊丹空港へ着陸した。この日は、10:00~安来市内(島根)の会社の調査の予定だった。結局、調査を開始できたのは15:00だった。
一昨年1月末には、羽田空港から米子空港に向かった。ちょうど強い寒気が日本列島に流れ込んでいた日だった。早朝便だったこともあり、滑走路が凍結していて着陸できなかった。この時も大阪伊丹空港に着陸し、陸路で移動した。松江市内の旅館の経営改善のための会議に何とか間にあった。
出雲空港には日本航空(JAL)、米子空港には全日本空輸(ANA)しか就航していない。二つの空港は、距離にして30㎞ほどしか離れていないが、天候は違う。一方が着陸できないほどでも、もう一方は大丈夫な場合が多い。上記の二例の際にもそうだった。大阪伊丹に着陸するなら近くの空港の方が良いに決まっている。にもかかわらず、利用者の利便性など関係なく、会社が違っていて、空港が使用できない契約になっているのか、大阪伊丹空港まで行ってしまうのだ。何とかならないものだろうか・・・?
一昨年夏には、東京から河津に向かって新幹線に乗り、熱海乗り換えの予定だったが、強風のため新幹線がしばらく停車してしまった。熱海に着いた時には、予定していた電車の時間はとっくに過ぎていたが、実は運転取りやめになっていた。熱海でレンタカーに乗り換え、2時間強のドライブの末、何とかアポイントに間に合った。
色々な経験をするたびに、いろいろな思いを持つ。改善して欲しい点はいろいろあるが、それを意思決定できる役職者の耳にまでは、一利用者の声などなかなか届かないのが実情なのかもしれない。
それを期待するより、自分自身が交通トラブルに巻き込まれないために、神社仏閣にお祓いにでも行った方が良いのかもしれないと思ってしまうのである。
新規開拓営業に役立つコミュニケーションスキル その1~まずは見た目から~【産業 学】
産業 学
新規開拓営業に役立つコミュニケーションスキルについて4回シリーズでお伝えしたいと思います。
その3.聞き方
その4.話し方
第1回目は「見た目」です。人間には外見で相手を判断してしまう、という習性があります。これは『新規開拓営業のコツ その3.初回精査』でも触れましたが、俗に“メラビアンの法則”と言われているものです。
アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが、人の行動が相手にどのような影響を及ぼすか、という実験をしたところ、言語情報7%、聴覚情報38%、視覚情報55%という法則を導き出したこと起因しています。
この実験結果から転じて、最近では「人は見かけで相手を判断する=メラビアンの法則」と言われるようになっていますが、本来の実験の趣旨とはやや解釈が異なります。
とは言え、話し手の身なりや話し方が相手に与える影響が大きい、というのは疑う余地もありません。特に“身だしなみ”に関しては、意識すれば誰でも直ぐにできることなので、実践しない手はないですね。
別に、高価なブランド物のスーツを着ろ、とか、高級腕時計をしろ、とかいうのではありません。清潔感のある服装をする。具体的には、スーツやYシャツにシワがないか?Yシャツに汚れはないか?ネクタイは奇麗に結べているか?靴は磨いてあるか?等がチェックポイントです。
昔と比べ、現在は男性の服装もバリエーションが増えてきました。Yシャツはカラーシャツを着る方が増えていますが、彩りには気を配りたいですね。たまに、スーツもYシャツもネクタイも同系色、という方を見かけますが、避けた方が良いですね。ネクタイの色ひとつで、顔立ちが変わって見えますので、新規訪問・リピート・クローズと場面によって使い分けたいところです。
次回は、挨拶と名刺交換についてお伝えいたします。