岩本亨
オリンピックに二回出場し、銅メダルと銀メダルを獲得したマラソンランナーの有森裕子さん。彼女とは直接面識はないが、株式会社リクルートに同時期に在籍していた。彼女の直属の上司だったY君と同じ職場で働いていたことがある。彼が私に教えてくれたこと。「有森と話していて、すごいなぁって思ったのは、彼女は『どうせ』って言葉を使わないんだ。どんな大変なことがあっても『せっかく』を付けて話をする・・・」
例えば、足の調子が悪くなり、本来の練習ができなくなったとき、「せっかく練習できないんだから、普段考えられないことをじっくり考えよう」って感じらしい。
昨年、私は50歳の誕生日を迎えた。生涯現役で少しでも社会貢献したい。仕事をし続けたいと考え、独立開業した。最近、「どうせもう、50歳なんだから努力しても無駄じゃないか・・・?」という気持ちが過る(よぎる)ことがある。そんな自分に、自分自身でもびっくりする。20代、30代の感覚で言うと、50歳はもう老年に近いイメージではないだろうか。20年前そう思っていた。いざ自分がそうなると、まだまだ若い気持ちで日々活動しているが、ふとした時に、「どうせ」を付けてしまうのだ。
「どうせ」を付けるとネガティブ思考に、「せっかく」を付けるとポジティブ思考になる。人間諦めたら成長もない。今後20年、30年活躍するために、改めて「せっかく」の大切さを噛み締めている昨今である。
「せっかく」を付けて話をしてみよう 【岩本 亨】
岩本 亨
オリンピックに二回出場し、銅メダルと銀メダルを獲得したマラソンランナーの有森裕子さん。彼女とは直接面識はないが、株式会社リクルートに同時期に在籍していた。彼女の直属の上司だったY君と同じ職場で働いていたことがある。彼が私に教えてくれたこと。「有森と話していて、すごいなぁって思ったのは、彼女は『どうせ』って言葉を使わないんだ。どんな大変なことがあっても『せっかく』を付けて話をする・・・」
例えば、足の調子が悪くなり、本来の練習ができなくなったとき、「せっかく練習できないんだから、普段考えられないことをじっくり考えよう」って感じらしい。
昨年、私は50歳の誕生日を迎えた。生涯現役で少しでも社会貢献したい。仕事をし続けたいと考え、独立開業した。最近、「どうせもう、50歳なんだから努力しても無駄じゃないか・・・?」という気持ちが過る(よぎる)ことがある。そんな自分に、自分自身でもびっくりする。20代、30代の感覚で言うと、50歳はもう老年に近いイメージではないだろうか。20年前そう思っていた。いざ自分がそうなると、まだまだ若い気持ちで日々活動しているが、ふとした時に、「どうせ」を付けてしまうのだ。
「どうせ」を付けるとネガティブ思考に、「せっかく」を付けるとポジティブ思考になる。人間諦めたら成長もない。今後20年、30年活躍するために、改めて「せっかく」の大切さを噛み締めている昨今である。
築地の店内掲示に感動! 【岩本 亨】
岩本 亨
あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします
新しい年が皆様にとって良い年でありますように、お祈り申し上げます。
年末、築地市場に買い物に行った。当日は築地の最終日でもあり、大変な混雑ぶりだった。とあるお店で買い物をして、帳場(お金払うところ)でお金を払おうとした時に、ちょうど目の高さくらいに、手書きで以下のような文章が貼ってあった。(文言はそのまま)
1.お客様には大きな声であいさつしよう
おはようございます。いらっしゃいませ。ありがとうございました。
1.一人のお客様に対して、皆んなが自分の担当の品をすすめよう。
1.商品は、一尾でも、一杯でも、一枚でも、気持ちよく、買ってもらおう。
1.常に商品の手入れをして、見た目(つき)を良くしよう。
1.お客様が気分良く帰ってもらう様に、応対に気をつけよう。
1.店に売り終わったり、無い商品でも、他店から買って間に合わせよう。
1.仕事をし旬らでも、お客様が来たら、手を休めて、商品をすすめよう。
1.なるべく、仲間にも売ることを考えよう。
思わず、「写真を撮っても良いですか?」と、帳場の女性にお願いした。商売の基本が凝縮されていて味わい深い。そんな思いに浸って店を後にした。
今年も基本を大切にして、一年間走っていきたいと思った。
環境変化に柔軟に適応すれば生き残れる 【岩本 亨】
岩本 亨
ダーウィンは進化論の中で「最後まで生き残る種族とは、強いものでも知能が高いものでもない。変化できるものだ」と唱えています。環境変化に対応できないものは生き残れないということですが、これは生き物でも、組織でも同様です。
今年6月のブログにも書きましたが、金融円滑化法が今年度末で期限切れを迎えます。11月1日に金融担当大臣が「期限切れ後も、対応は何ら変わらない。考え方を踏襲していく」との談話を発表しました。「借入金元本の返済猶予(リスケ)を引き続きしてくれる」と解釈できそうですが、そうではないと思います。
もともと金融円滑化法は、「リスケ要請があったら、いったん受け入れてあげなさい。ただし一年以内にきちんとした経営改善計画を策定し、それに真摯に取り組み、成果を上げることが条件です」という趣旨です。その前半部分だけを根拠に「リスケは法律で認められた権利だ!」と主張する経営者もいたと聞きました。
では、今年度末の期限切れ以降はどうなるのでしょうか?。後半部分の状況次第で対応は変わるということだと思います。法律に定められた通り、リスケしてもらっても、一年以内にきちんと経営改善計画を策定して、真摯に取り組み、成果を上げている企業については引き続き支援してもらうことができるでしょう。ただし、そうでない企業は支援打ち切りになる可能性が高いと考えた方が良いと思います。
企業経営を考えれば当たり前のことです。自己資本と借入金で事業をしている場合、事業の儲けによって借入金を返済しなくてはなりません。景気が悪くなって、儲からなくなっても約束したお金は返さなければなりません。きちんとした経営者は、約束を守るために必死になります。
でも中には、「儲からなくなったのは、自分のせいじゃない。景気が悪いからだ。政治が悪いから景気が良くならないんだ」と言っている経営者もいます。この経営者のをどう考えますか?
友人から頼まれてお金を貸しました。約束の期限になっても返してきません。催促すると「景気が悪くて儲からなくなったから返せないんだ。俺が悪いんじゃない」と言われました・・・。と同じようなことです。もうしばらくはお金を返してくれるのを待つかもしれませんが、いつか限界が来ると思います。その人を助けてあげようなんて気持ちは、薄らいでいくと思いませんか? 金融機関も同じです。冒頭のダーウィンの言葉の通り、環境変化に適応しないと生き残れないのです。どんな組織でも、一個人でも同じです。
今年一年、いろいろな環境変化がありました。私自身どれだけそれに適応できたか? でき切れていない部分は、努力してそうなれなければなりません。そんなことを考えつつ、師走に日本中を駆け回ります。
T市役所「政策提案研修」の講師をさせていただきました 【岩本 亨】
岩本 亨
今回は、最近の研修講師の話から。
今年で、3年連続で講師を務めさせていただいた、T市役所の「政策提案研修」が完了した。
7~8年目の職員を中心に、30名が受講。まず9月下旬に2日間政策提案の基礎的な研修を行った。意図的に「知識4割、演習6割」の実践にこだわったカリキュラムにした。
最初から5つのグループに分かれて演習に取り組んだ。そこで習得した内容を実際に活用して、約1ヶ月半のグループ活動。終業後や休日に時間を作って集まり、いろいろ調査したり分析したりしながら、政策案を検討し作成した。
そして11月初旬、市長をはじめとする理事者にその政策案をプレゼンテーションした。プレゼンは15:30~17:00。チームごとに発表10分、質疑応答5分。
その日の9:00~15:30までは、プレゼンテーションの基礎知識を、講師が20分程度説明した以外は、もっぱらグループ活動の総仕上げとして、2回のリハーサルと調整に集中した。
1回目のリハーサルは、全グループで聞き、アドバイスをしあった。他グループの様子を見て、自グループの参考にする。用意してきたパワーポイントのスライドが多すぎて、決められた時間内に発表が終わらないグループ。用意してきた原稿にばかり目を落として、全員が下を向いて元気なさそうに見えてしまうグループ。早口のグループ。声が小さいグループ・・・。最初からうまくいくはずもないが、様々な問題が浮き彫りになった。講師としては心配だったが、今年のグループは昨年までにも増して優秀だった。お昼休みも削って本番に備えていた。
そして本番。すべてのチームが堂々と9分30秒前後でプレゼンをまとめた。他チームや研修担当職員、講師からもらった、色々なアドバイスをきちんと検討し、可能なところは修正していた。最初のリハーサルに比べて、格段にブラッシュアップしたプレゼンであった。
提案内容の濃淡はあったが、市長はじめ理事者各位は大変満足そうに聞き入っていらっしゃった。厳しい質問もあったが、もっとブラッシュアップして提案し直して欲しいとの要望もいただいた。
プレゼンが終わり講師オリジナルの表彰状を全グループに授与した。記念撮影をして研修が終了したが、満足感と心地好い疲労感に包まれた。
課題と納期を設定して、集中して取り組む。テーマは自分たちで設定する。納期は他から指定されているが、自由裁量の部分が非常に大きい。まさに「目標による管理」。自発的に動いていくからこそ成果が出てきやすいことを実感できた研修だった。
当然のことながら、企業経営にも通じるものがある。自主性を如何に引き出して活躍してもらうか。組織にとっても個々人にとっても幸せな環境なのだが、なかなか実現は難しい・・・。
顧客満足はどこに・・・? 【岩本 亨】
岩本 亨
東海地方のとある企業のコンサル業務が終わり、19:30過ぎの特急電車に乗った。今日は、かなりの強行軍で、名古屋で新幹線に乗り換えて、岡山に22:30過ぎに着き、レンタカーで米子に行く予定。到着は深夜2:00近くの見込み。明日は山陰でコンサル業務予定のアポイントがある。こんな風に動き回っていれば、夕方になれば疲れも出てくる。名古屋に向かう特急電車で指定席に座り爆睡し始めたとたん、検札の車掌に起こされた。これまでも何回か経験があるが、今回は深夜のドライブに備えてできる限り仮眠を取りたいと思っていた。少々カチンときて、車掌に質問した。「客が寝ているのに?起こすのか? 特急の指定席料金を払って、快適に過ごしたい客の気持ちと、検札業務で不正を排除し利益喪失を避けるという会社のミッションとどっちを大切にすべきなの?」と。顧客満足を標榜するのであれば、当然「客の気持ち」との回答のはず。だが彼は「(客が寝てても)声は掛けさせてもらっています。起きなければ、後でまた来ます」と答えた。これがサービス業なのか?
少なくともJR東日本は指定席に乗っている場合は検札しない。同じJRなのに東海はなぜそうしないのか?新幹線の主要区間で不正が横行すれば、会社の業績に関わる。それはわかる。だからと言って善良な(?)利用者に不快な思いを強いて良いのか?見解を聞いてみたいものだ。
数か月前のお昼時に、都内繁華街で打ち合わせしていて、老舗らしい天ぷら屋に入った。休日ながらランチ時間。店内はそこそこ混んでいた。急いで食事を済ませたかった私たちは、ご年配の店員に「何が早くできるか?」と聞き、同じものを発注した。なかなか来なかった。天ぷらなので揚げたてをと、揚がるたびに持ってきてくれた。「これでおしまいです」と言われたものを食べて、お勘定をし、店を出かかったタイミングで、「まだデザートが出ます」と言われた。「客の状況を配慮もできないのか?」と違和感を持った。
老舗企業は変革を積み重ねて、事業継続した結果、「老舗」と言われるまでになった。継続できたのには理由がある。顧客ニーズを読めずに、企業独自の考えた「サービス」を提供しても、支持は得られない。自分の仕事柄、いらぬ心配をしてしまった。振り返って弊社は顧客ニーズが読めているだろうか?「人のふり見て我がふり直せ」反省してみることにしよう。