ブログ » 営業力新規開拓営業のコツ その4~2回目以降の訪問~【産業 学】

新規開拓営業のコツ その4~2回目以降の訪問~【産業 学】

2012/01/30
産業 学 

6回シリーズでお届けする“新規開拓営業のコツ”。第4回目は『2回目以降の訪問』についてご説明いたします

その1.事前準備
その2.アポイントの取り方
その3.初回精査
その4.2回目以降の訪問
その5.クロージング
その6.アフターフォロー

 

新規開拓営業の難しさは、実はこの2回目以降の訪問にあります。そう言うと、“え?アポ取る方が難しいんじゃない?”と意外に思われるかもしれません。確かに新規でアポイントを取るのは慣れない方には骨の折れる仕事ですが、2回目以降の訪問にはそれ以上の難しさがあるのです。その理由として次の3点が挙げられます。

 

1.ある程度先方が納得する提案を持参しなければならない
2.同じ話をしても飽きられてしまう
3.営業マンとして確実な成果が求められる

 

1つ目は、少し微妙な表現をしていますが、要は“的外れな話をしない”ということですね。初回精査の回でも触れましたが、営業マンは訪問を重ねるたびに、顧客の情報を引き出さなければなりません。そのためには、“この人は当社(私)に有益な情報を持っている”と相手に感じてもらう必要があります。自社に有益な人間と評価されれば、時間を割いて会ってもらうことも可能ですし、“会っても時間の無駄”と判断されれば、もう二度とお会いいただけないでしょう。

 

的外れな会話をしないために大切なのは、やはり事前準備です。初回精査で仕入れた情報を基に、類似の成功事例を踏まえ、提案事項を複数用意しておきます。ここで重要なのは、数パターンの提案を用意しておくことです。用意するといっても、全パターンの提案書を用意する必要はありません。最初に出した提案が先方の意図から外れてしまった場合を想定して、予め別ルートを用意しておくのです。当所の提案から軌道修正をして、次回のアポイントに繋げられれば、その面談は成功と言えるでしょう。

 

2つ目はそのままですね。どんなに良い話をしていても、毎回話の内容が同じでは、聞く方も『またその話か』と飽きてしまいます。勿論、商談の内容によっては、時間をかけて何度も説明し、徐々に理解を深めていただく必要がある、というケースもあります。しかし、そういった場合でも、事例等の紹介については、異なる題材を使ったり、同じ題材でも違う切り口で説明したりする工夫をしたほうが効果的です。

 

3つ目は一見当然のことなのですが、見落としがちなポイントがあります。受注額100万円の案件を3回の商談で成約した営業マンと、成約まで100回の商談を重ねた営業マンとでは、どちらが優れた営業マンでしょうか?答えは前者ですね。確かに、訪問回数を重ねて顧客からの信頼を得ることは大切ですが、その分営業コストが嵩みます。営業コストとは単に交通費とか販促費とか、そういった類のものだけではありません。顧客との商談時間は勿論、往復の移動時間や書類作成の時間等、その顧客に注いだ時間の全てに当該営業マンの人件費が費やされています。とかく、営業マンはこの営業コストを忘れがちです。商談を重ねるたびに費用が発生しているという認識をしなければなりません。“売れれば良い”などという考えは、もってのほかです。

とは言え、そうそう簡単に成約に至らないところが、営業の難しいところでもあり、面白いところです。ある程度、戦略的に時間をかけて落とさないといけない案件もあります。今回申し上げたかったのは、『成約前の顧客と継続的に会うには次に繋げるための提案とコスト意識が必要』ということです。

 

次回はいよいよ『クロージング(案件の締結)』です。

 

その3.初回精査 << その4.2回目以降の訪問 >> その5.クロージング

カテゴリー:  営業力, 営業活動, 新規開拓, 産業学